昨今、よく見かけるようになった「ゲートレス駐車場」は、どのような仕組みで、バイクで利用しても良いのでしょうか。

混雑緩和に期待大!ゲートレス駐車場ってどんな仕組み?

 大型ショッピングモールなどの有料駐車場は入庫時に駐車券を発行し、出口で精算するゲート式が主流です。

 しかし、最近ではゲートもフラップ板もない「ゲートレス(チケットレス)駐車場」も増えてきました。このゲートレス駐車場はどのような仕組みで、バイクで利用しても良いのでしょうか。

最近はゲートもフラップ板もない「ゲートレス(チケットレス)駐車場」も増えてきている
最近はゲートもフラップ板もない「ゲートレス(チケットレス)駐車場」も増えてきている

 ゲートレス駐車場の仕組みは分かりやすく、クルマが入庫すると自動的に車両前方のナンバーが撮影されます。そして出庫時には店舗内の精算機でクルマのナンバーを入力し、駐車料金を精算。その後、出庫という流れになります。

 ゲートレス駐車場の導入が広まりつつある背景には、精算時の混雑緩和という目的があり、土日など出入りするクルマが多い日は、従来のゲート式精算機だと渋滞してしまうケースがある為、渋滞に並んでいる間に駐車料金が加算されてしまうというトラブルも多く、店舗に対して苦情が寄せられるケースもあるようです。

 その対策として土日は駐車場のゲートを解放し、駐車料金の徴収を諦める店舗もあり、土日は駐車料金がかからないという噂を聞きつけた人が駐車場だけ利用しに来るという、新たなトラブルも発生しています。

 こうしたトラブルを回避するために、ゲートレス駐車場を導入する店舗が増えているようです。また、ゲートがないことから出入りの際に発券機や精算機に幅寄せする必要がなく、利用者の利便性の向上にも役立っています。

 では、ゲートレス駐車場にすることによって、新たなトラブルが生まれる可能性はあるのでしょうか。

ゲートレス駐車場で多くの人が気になるトラブルが、「駐車料金の未払い」問題
ゲートレス駐車場で多くの人が気になるトラブルが、「駐車料金の未払い」問題

 ゲートレス駐車場で多くの人が気になるトラブルが、「駐車料金の未払い」問題。文字通りゲートのないゲートレス駐車場では、駐車料金を払わなくても簡単に出場できてしまいます。

 もちろんゲートレス駐車場を運営する会社もこのトラブルについては把握しており、対策も取れている模様。例えば「スマートパーク」を提供している株式会社ピットデザインの場合、利用者の未払い情報は、全てのスマートパークで共有されています。

 そのため、駐車場利用者が万が一駐車料金を払わずに出てしまっても、次回スマートパークを利用した時にまとめて請求する仕組みになっています。

 未払い料金を他の駐車場で清算できるのは、利用者側から見てもありがたいシステム。なぜならゲートのない駐車場の場合、うっかり精算を忘れてしまう人も一定数いるでしょう。その場合でも、次回スマートパークを利用した時に、まとめて精算できるシステムがあれば、意図しない駐車場の不正利用を防ぐ事も可能です。

 ピットデザインの公開する情報によると、スマートパークの駐車料金の未払い率は0.01%から0.2%とのこと。ゲートレス駐車場だからといって、駐車料金の未払いが多発するという訳ではないようです。

 そんなゲートレス駐車場は、バイクでも利用できるのでしょうか。

ゲートレス駐車場は基本的にクルマに装着されている前方のナンバーを読み取っているため、前方にナンバーがないバイクに対応するのは難しい
ゲートレス駐車場は基本的にクルマに装着されている前方のナンバーを読み取っているため、前方にナンバーがないバイクに対応するのは難しい

 ゲートレス駐車場を導入している店舗では、バイク用の駐輪場を別に用意している所が大半。ゲートレス駐車場は基本的にクルマに装着されている前方のナンバーを読み取っているため、前方にナンバーがないバイクに対応するのは難しいようです。

※ ※ ※

 普段バイクに乗っている人でも、買い物の際などにクルマでゲートレス駐車場を利用する機会はあるでしょう。まだ使用したことのない人は、ゲートレス駐車場の仕組みを正しく理解し、精算時に戸惑う事のないようにしましょう。