この記事では、猫の生態やルーツにまつわる豆知識を4つピックアップし、獣医師の山本宗伸先生に解説していただきました。猫に関する知識を深めることは、愛猫の気持ちを読み解く力を高めてくれるはず。ぜひ参考にしてみてくださいね。

その1:猫の祖先は森や半砂漠地帯に暮らしていた

猫の祖先は、森や半砂漠地帯に生息していたと考えられています。半砂漠地帯は、50度を超える気温で激しく乾燥した地域。そのため、現代の猫も比較的暑さに強いとされていますが、湿度が高い環境には弱い傾向があるようです。

その2:猫は単独行動をする動物


単独行動とは、1匹でする行動のこと。猫の祖先が森や半砂漠地帯で暮らしていたころは、群れをなさずに狩りをしていました。そんな単独行動をする猫は守り合う仲間がいないため、護身意識からニオイや音を発しないという行動を身につけ、それは現代に暮らす猫にも受け継がれています。

その3:猫は薄明薄暮性の動物

日の出前や日没後のまだ薄明るい時間帯に採食などの行動を行う性質のことを、薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)といいます。猫は夜行性と思われがちですが、実は薄明薄暮性の動物。日の出前に「おなかが空いた」と飼い主さんを起こしたり、日没後に活発にパトロールをしたりするのは、この性質が大きく関係しています。

その4:イエネコの祖先はリビアヤマネコ


イエネコとは、人の生活圏で暮らす猫のこと。これは「家猫」という意味ではないため、野良猫も飼い猫もすべてイエネコです。なお、イエネコの祖先はリビアヤマネコとされ、ふだん私たちが接している猫は正確にいうと、ネコ亜目ネコ科ネコ亜科ネコ属ネコ亜属ヨーロッパヤマネコ種に分類されています。

猫の生態やルーツについて理解を深め、愛猫の暮らしをより豊かにしてあげられるとよいですね。

お話を伺った先生/山本宗伸先生(猫専門病院 Tokyo Cat Specialists 院長)
参考/「ねこのきもち」2024年3月号『読者が気になる言葉を集めました。猫知識が深まる にゃん用語集』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。