猫の寿命が延び、"猫生"の半分は「シニア期」といわれる時代。まったりほっこりなシニア猫さんとの暮らしをレポートします。今回の飼い主さん&シニア猫は、山形県のK・Kさんとハイジちゃん(メス・18才)です。

わが家の先代猫が産んだ子猫・ハイジ

わが家の先代猫”キジ”が産んだ、5匹の子猫。1匹だけ白かったハイジをわが家で育てることに決め、きょうだいたちは新しい飼い主さんのもとに。
しばらくして目や足に障害が見つかったハイジ。耳を頼りに、ひょこひょこと私のあとをついてくる姿がとにかく愛おしかったです。

ケガや、急激な体力低下も乗り越えてご長寿猫に

障害はあるものの、ハイジは元気に成長。しかし11才のとき、私の不注意でノラ猫と対面し負傷してしまったことが。
最初は軽傷に見えたのですが、みるみる悪化。うろたえる私は「病気と違って、ケガは治療すれば治るはず!」という娘の言葉にハッとなり、急いで動物病院へ。幸い大事には至らず回復しました。

昨年の9月に、高齢のためか猛暑のせいか、ハイジの食欲が急になくなり、体力も落ちて立てなくなるまでになってしまい……。かかりつけの獣医師さんに余命を宣告され頭が真っ白になりましたが、奇跡的に快方に向かい、今は何とか歩けるまでになりました。

ハイジの”好きなこと”を尊重してあげたい


大きな事件を経験しながらも、無事18才を迎え、長生きしてくれているハイジ。ふとしたときに見せるまどろんだ表情や寝る時間の長さに、一緒に過ごした月日の長さと、これから一緒に過ごせる時間の長さを思うことがあります。
できることが少なくなってきたぶん、せめて〝好きなこと〟を尊重してあげたいと、ときどき抱いてお庭を散歩すると、目をキラキラさせるハイジ。

私の帰りを玄関で待つ〝忠猫〟な姿や、あどけない顔で抱っこをせがんでくる姿など、若い頃の面影が見えるたびに「これからもずーっと、一緒に、元気でね」と願うばかりです。

出典/「ねこのきもち」2024年3月号『シニア猫と暮らして』
構成/marihey
※この記事で使用している画像は2024年3月号『シニア猫と暮らして』に掲載しているものです。