猫は狩りをしていた頃の名残から物陰に隠れる習性があり、箱や容器に入り込むのが大好きな動物。その姿は時にコミカルで私たち人間に笑いをもたらしてくれることがあります。

モフモフな長毛猫の「こむぎ」ちゃんは、自分が入れそうな箱を見つけると、チャレンジせずにはいられない性分の猫ちゃん。この日はかなり小さめの箱に入り込んでしまったのですが、その様子はとってもユーモラスでした。

ボリュームたっぷりの長毛に覆われたふさふさボディのこむぎちゃん。涼しい顔をしてケースに入り込んでいますが、上半身がハミ出てしまっているところが無理やり感たっぷりでクスッと笑いを誘うほか、ケース越しに透けて見えるちょこんと立った足がとってもキュート。まるで深い浴槽に立ったままお湯に浸かる「立ち湯」をしているような収まりっぷりです。

こむぎちゃんは、お家に置いてある数種類の箱の中から、その日の気分でお気に入りを決めると、流れるように箱へ吸い込まれていくのが日課。飼い主さんの話によると、これまで大小様々な箱に入ってきたそうですが、立ち湯のような体勢になっていたのは今回が初めてのこと。その光景を目撃した時の心境について「お湯加減はいかがですか?と思わず湯加減を聞いてみたくなりました。」と振り返ってくれました。

一方、こむぎちゃんの方は好奇心から小さな箱に入ってみたものの、内心「狭すぎた…」と感じていたのではないでしょうか。その点について飼い主さんに聞いてみると、意外にもこむぎちゃんにとっては快適なスペースだったようで、この後、本当にお風呂に入っているかのように、リラックスした表情を浮かべたまま眠ってしまったのだそうです。

今回、立ち湯ポーズを披露してくれたこむぎちゃんは3歳の女の子。とっても好奇心旺盛な性格で、いきなり突拍子もない行動を取ったりして落ち着きがないかと思えば、超やきもち焼きで甘えっ子な一面もあり、家族の中ではアイドル的な存在。普段は同居猫(あずきちくん)のちゅーるを横取りしたり、喧嘩を仕掛けて返り討ちに遭ったり、自分好みの場所を探して気持ち良さそうに寝たりしながら過ごしているのだとか。

そんなこむぎちゃんは飼い主さんにとって、心にゆとりがない時でも優しい気持ちにさせてくれる癒やしの存在。朝早く起こされて寝不足になってしまっても、可愛い顔を見るとつい許してしまうのだそうで、「こっちが構って欲しい時は興味なさそうな態度をとり、逆にこっちが余裕のない時に限って構ってちゃんになる、そんな天邪鬼さに惹かれてしまいますね。」と、その魅力について語ってくれました。