名古屋市熱田区の熱田神宮で14日、車いす利用者の参拝を介助する催しが開かれた。高齢者や障害者ら約20人が、ボランティアのあいち福祉医療専門学校生や熱田高生ら約90人に支えられながら神宮を参拝した。

 神宮には正門から本宮までの参道約400メートルに玉砂利が敷かれ、車いす利用者だけで参拝するのは難しい。このため、車いす利用者1人に対し、ボランティアがそれぞれ5人程度のグループをつくってサポート。車いすを持ち上げるなどして移動させた。

 手を清める手水舎では、ひしゃくに手が届かない車いす利用者に代わって、ボランティアが水をくんだ。

 視覚障害がある安井大介さん(40)は「普段は神社になかなか参拝に行けない。(ボランティアと)たくさん話ができたのも楽しかった」と喜んだ。

 催しは、有志でつくる団体「車いすde熱田神宮参拝プロジェクト」が主催し、2019年に始めた。今回で4回目。代表の黒田健(たけし)さん(62)は「この催しを通して、車いす利用者はもちろん、ボランティアたちも笑顔になれるはず。これからもみんなが笑顔になれるよう活動していきたい」と話した。 (古畑克真)