シンガー・ソングライターおかゆ(32)が1日、東京都内でこの日発売のニューシングル「渋谷ぼっちの歌謡曲」の取材会を開いた。おかゆがギャル時代から愛着を持つ渋谷を舞台に実らぬ恋を表現した楽曲。この日は縁の地・渋谷でギターを奏でながら歌声を響かせた。

 おかゆは札幌市出身で、17歳の時、母が37歳で急逝。その後渋谷でギャルになり、母の夢を引き継ぎ歌手になるため、楽器を手に酒場を回り歌を披露する「流し」の活動を2014年から始めた。19年4月に47都道府県を制覇し、同5月にメジャーデビューした。

 新曲がリリースされ、天国の母に向けて「生きる目標をくれてありがとう。歌うことで救われた。自分の夢をかなえていきたい」と感謝を口にし、将来は「全国ツアーをしたい」と誓った。

 同じ北海道出身の演歌歌手北島三郎(87)は、渋谷を拠点に流しをしてデビューを目指した大先輩。北島と仕事で一緒になった際、流しのギターの持ち方を伝授してもらったという。今後の活動を踏まえ、過酷だった流しの経験を胸に「流しでしか得られなかった経験が反映されてると思う。(北島の精神を)受け継いでいきたい。足元にも及ばないですが」と語った。