◇10日 東都大学野球春季リーグ戦 中大4―2駒大(神宮球場)

 2019年秋以来の優勝を目指す中大は駒大に逆転勝ち。対戦成績を1勝1敗とした。昨年10月のU―18W杯優勝に貢献した東恩納蒼投手(1年・沖縄尚学)が初登板初勝利。皆川岳飛外野手(3年・前橋育英)が逆転の適時二塁打を放った。

 ”ミスター無失点”のルーキーが快投だ。中大の東恩納は3回、2点を先取された後の2死三塁で登板。得意のスライダーで空振り三振を奪い、追加点を許さなかった。「高校とは違った独特の応援も味方につけて、打線が打ってくれると思って投げました」。6回に皆川に逆転打が出て、自身も初白星をつかんだ。

 沖縄尚学高3年の夏は沖縄大会を無失点で乗り切り、甲子園でも3回戦の創成館(長崎)戦まで48イニング無失点。U―18日本代表でもベストナイン投手に選ばれる活躍をみせた。最速147キロ右腕は東都デビュー戦でも6イニング1/3を3安打7奪三振で無失点。駒大の香田誉士史監督(52)は「ピッチングがうまい。あっぱれ」とうなった。

 中大の清水達也監督(59)も「マウンド度胸がいい。今日ももの怖じしないで投げていた」と絶賛。1年春の開幕カードで初勝利の黄金ルーキーは「まだ始まったばかり。チームを勝たせる投手になって勝利を積み重ねていきたい」と誓った。