落馬事故によって10日に35歳で亡くなった藤岡康太騎手の葬儀が15日、滋賀県・栗東トレーニングセンターの厚生会館本館で行われた。誰からも愛された康太騎手の人望の厚さを表すように、1000人以上の競馬関係者が集まった。

 日本騎手クラブ会長の武豊騎手は、あふれる涙をこらえきれず、「今日ここで私が、藤岡康太くんに、追悼の言葉を述べるのは、とてもつらく残念でなりません。遺影を前に胸が締め付けられる思いです」と声を詰まらせると、同期代表の浜中俊騎手も「本当に会えて良かった。康太が同期で良かった。仲良くしてくれてありがとう。康太は23期の中で宝物です。本当にお疲れさま」と号泣しながら弔辞を述べた。

 式の最後に、喪主のあいさつをした父の藤岡健一調教師は「康太が大好きだった馬、康太が大好きだった競馬。生まれ変わっても騎手になりたいと言った康太が、大好きだった競馬を、みんなで愛して応援していただきたい」と涙ながらにファンへと呼びかけていた。