◇27日 ウエスタン・リーグ 広島0―5中日(マツダ)

 中日・祖父江大輔投手(36)が1点リードの7回に救援登板。1死満塁のピンチを無失点で抑えた。通算500試合登板まで残り32に迫るベテランは再昇格に向けて腕を振る。

 経験値が違う。1点リードの7回。先発・松木平が招いた1死満塁のピンチで井上2軍監督がマウンドに送ったのは祖父江だ。最初に迎えた韮沢には、カウント1―1から内角134キロスライダーで浅い右飛。続く中村貴は真ん中低めに沈むフォークで空振り三振。無失点で切り抜けた36歳は、ポンとグラブをたたいた。「一生懸命投げただけ。無失点で終われてよかった」と振り返った。

 今季も開幕1軍スタート。だが4月18日ヤクルト戦(バンテリン)で満塁弾を許すなど1イニング4失点で再調整となった。自身でも気にしていたのは、直球の球速。今季5試合の平均球速は144キロ。昨季は平均147キロだった。映像を見比べて「上半身に頼った投げ方をしていた。今は下半身主導の意識で」。この日投じた真っすぐ2球は145キロ超えだった。

 井上2軍監督は「ああいう場面でなんとかしてくれるのは、祖父江でしょう。1軍でも同じ。本人が課題を自覚して取り組んでいるし、ファームにいる時間をうまく使って、また1軍への道を開いてほしい」と話した。

 「抑え続けていけるように頑張ります」と祖父江。通算500試合登板まで残り32試合。再び1軍の舞台に返り咲き、大台への数字を積み重ねる。