大相撲夏場所(12日初日・両国国技館)の横綱審議委員会(横審)による稽古総見が2日に両国国技館で行われ、新三役の大の里(23)=二所ノ関=が輝きを見せた。

 4大関が申し合いをする土俵に上がった大の里は豊昇龍と3番、霧島と2番、琴桜と1番。3大関を相手に計6番の申し合いで3勝3敗と気を吐いた。

 横綱照ノ富士は申し合いに参加せず、八角理事長(元横綱北勝海)は全体の空気感を「ピリッとしたとこがない」と表現したが、横審の山内昌之委員長はその中で「明るい材料としては新小結ですね。えらい元気でした」と大の里を高く評価した。

 霧島には右上手をつかんで堂々の寄り、立ち合いから馬力を生かした一気の寄りで2勝。本場所では2戦2敗の豊昇龍からも1勝。ちょんまげを結ったばかりの初々しい新三役は、「充実した稽古もできたし、自信にもなった。力が通用したって、自分でもなんとなく分かってきたのでよかった」と手応えを感じていた。