サッカー男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア杯で優勝し、8大会連続の五輪出場権を獲得した日本代表が4日深夜、開催地のカタールから羽田空港着の航空機で帰国した。到着ロビーに姿を現した大岩監督や選手たちは出迎えの声援ににこやかに応えた。

 優勝の要因について、日本サッカー協会の山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)は「この大会の難しさは準々決勝(カタール戦)にある」と指摘。その上で、「準々決勝のプレッシャー、ストレスは異次元のものがある中で、経験が少ないこの世代は本当に重圧に押しつぶされそうな雰囲気もあったが、みんなで団結して、コーチングスタッフがうまく選手を温存しながら、テストもしながら、全員を使える状況で準々決勝を迎えられたところが戦略的にうまくいった最大の要因だと思う」と分析した。

 今後の焦点は、2カ月半後に迫るパリ五輪本大会に向けた準備と、所属クラブとの派遣交渉などチーム編成に移る。チーム強化を主導する立場にある山本NDは「準備(期間)は通常に比べて、3分の1ぐらいしかないので、3倍速ぐらいの感覚でさまざまなものを用意していかないといけない。全力でいい準備ができるように交渉などをやっていきたい」と話した。(写真はAP)