◇19日 J1リーグ第15節 町田5―0東京V(町田GIONスタジアム)

 町田は大量5ゴール&無失点で東京Vとのダービーを制した。黒田監督も「選手が前半から気迫を前面に出してくれた。われわれが意図し、目指すサッカーというものができた」と、いつにも増して舌が滑らかだった。

 主役は今夏のパリ五輪代表候補でもある藤尾。前半11分にゴール右からのシュート然とした折り返しで相手のオウンゴール(OG)を誘発すると、同29分には鈴木の右クロスに呼応するダイビングヘッド(DH)弾。後半15には平河が倒されて獲得したPKを落ち着いてゴール右隅に決めるなど独壇場だった。

 「(OGもDH弾も)練習でやってきたことが形になった」と藤尾。DH弾はホームでは今季初得点でもあり、試合直後のフラッシュインタビューでは「最高です」と声を弾ませた。

 この日の5発大勝で勝ち点ではちろん、得失点差でも昨季覇者・神戸を上回り、堂々の首位に返り咲いた。主将の昌子は「ここのプラス(5得点)はデカい。Jリーグ(の優勝争い)ってけっこう(序盤の)そのまま行くじゃないですか。『優勝を狙う』と言わない理由がない」。もう快進撃でも”伏兵”でもない。町田が”本命”と化しつつある。