◇23日 社会人野球都市対抗・近畿地区第二次予選・第1代表決定トーナメント準々決勝 三菱重工West 0―2 日本生命(わかさスタジアム京都)

 プロ注目の最速153キロ右腕、三菱重工West(神戸市・高砂市)の竹田祐投手(24・明治大)は先発で7イニング3分の2を投げて7安打、5奪三振の2失点でチームを準決勝進出に導けなかった。敗者復活の第3代表決定トーナメントに回る。

 プロ野球11球団のスカウトが視察する中、竹田は6回までは走者を塁上に置きながらも、粘りの投球で得点を許さなかった。しかし、7回に2死から連続長短打で先取点を与え、8回は2死から二塁打されたところでマウンドを降りた。

 「きょうの負けは悔しいです」と唇をかんだ竹田の投球に、あるスカウトは「今年で25歳。もちろん注目しています」と話す。この日の最速は151キロで「前半は力強いストレートを投げていた」と評した。

 竹田は履正社のエースとして2017年春のセンバツ大会で準優勝。明治大をへて、今年で社会人3年目を迎えている。

 「2回も悔しい思いをしたので…」

 明治大を卒業時、そして昨年とドラフト候補と見られながらも、指名漏れを味わった。その悔しさを胸に「絶対に変わってやろう」と決意を新たにして取り組んできた。その成果は実感できるほどに。「球速も結構上がってきました。去年は下半身をまったく使えていない投げ方だったんですけど、その課題を冬につぶしてきました。今はあまり体が疲れない投げ方で、パワーも出るようになりました」と語る。

 プロ入りも再チャレンジとなる。「(ドラフトは)あまり意識しないようにして、やることをしっかりやれば、ついてくるものと思っています」と竹田。この春からは「楽しく良い感じで投げられている」という。この日は敗戦投手となってしまったが、まだ都市対抗への道を断たれたわけではない。今は敗者復活からの代表へ貢献することに集中する。