◇23日 広島1―2阪神(マツダ)

 広島は2夜続けて1点差負けを喫し、5月に入って初の連敗。1点ビハインドの9回には1死一、三塁と絶好機をつくったが、代打の切り札・松山が二ゴロ併殺打。場内はため息で包まれた。

 「負けはしたけど、ホントにみんながんばってくれて紙一重のところまでいっているので」

 新井貴浩監督(47)が悔しさをにじませ、選手たちをねぎらったのは前夜も同じだった。22日の阪神戦もスコア1―2。9回裏は2死満塁と一打逆転サヨナラの場面をつくり、代打・松山が二ゴロに倒れていた。

 「悔しいけど紙一重のゲームだった」。新井監督が繰り返したのは「紙一重」。そして「サク(坂倉)にしても紙一重だった。各バッターの内容がすごく良かった」と打撃内容を評価。坂倉はあとひと伸びで3ラン、あと少しでタイムリーという打球を飛ばした。

 指揮官が「自信にしていい。いい攻撃だった」と前向きに捉えた惜敗。9回は代走・羽月が1死一塁から左前打で三塁を陥れるなど、持ち味の機動力で阪神を土俵際まで追い込んだ。紙一重の差を感じさせられた虎との再戦は交流戦後の7月だ。