美容家・池田曜央子先生考案の骨格補正メイクを習いました。

 こんにちは、新人美容研究家のにらさわあきこです。

 前回、美容家の池田曜央子(いけだ・ようこ)先生に、目元をスッキリさせる方法「まぶたどっこいしょ」を教えてもらいました。

 今回は、同じく池田先生に、「骨格補正メイク」を教わります。

「骨格補正メイク」とは、顔のバランスをメイクによって理想の数値に近づけようとするもの。先生によれば、「美は数値化できるので、理論的にメイクをすれば、誰でも美人に近づける」とか! では、教わっていきましょう。


●理想の比率をメイクで実現

「顔を美しく見せるうえでなによりも大切なのは、比率です。そもそも誰もが美しいと感じる顔のバランスには決まった法則があり、モデルや女優さんなど美人と感じる人の顔バランスはその法則に当てはまることが多いです。そこで、メイクを使って顔の各パーツを理想の比率に寄せることでキレイを目指すのが、骨格補正メイクです」(池田先生、以下同)


美容家の池田曜央子先生。

 池田先生が考案した「骨格補正メイク」では、顔のパーツを計測した後、独自のノウハウで美の理想値に近づけていきます。


先生と一緒に計測しました。

「理想」の元となるのは、古代ギリシャの数学者が発見した「黄金比」と言われる普遍的な美の法則。その黄金比を、池田先生が海外にメイク修業に出かけて、黄色人種をはじめ、白色人種、黒色人種など様々な骨格を持つ人たちにメイクをしながら検証し導き出したのが、誰が見ても好印象に見える独自のメイク法「骨格補正メイク」なのです。

「骨格補正メイクでは、理想の顔の縦横比は『1.4:1』、上段・中段・下段の比率は『1:1:0.8〜1』、さらに、目の横幅と左右の目頭の間隔は、『1:1:1』です」

 この理想値に、自分の顔の実際の数値をメイクで近づけていくのです。

●まずは撮影からスタート

 では、撮影から行っていきましょう。


池田先生のご著書「骨格補正メイク 『顔の比率』を描き変えて、一生美人!」より。

 ノーメイクの状態で、前髪をピンなどで留めて顔を出し、真顔で正面から撮影します。

「明るい場所で、壁に背中をつけて、両手を伸ばしてできるだけカメラを離して撮影しましょう」

 加工アプリなどは使わず、ノーマルモードで撮影するのも大事です。


私も撮影しました。なお、撮影時はマスクを外して額を出して行いましたので、念のため。

 写真を撮ったら、顔の各パーツを計測して、数値を書き出します。

 先生のレッスンでは、およそ30カ所の比率を計算で割り出すそうですが、今回は、主だったところの比率の元となる箇所を計測しましょう。

●各パーツの比率を割り出す

 まずは顔の縦横比です。


顔の縦横比は、「1.4:1」が理想。実際の計測値から、計算します。

 縦は、「あご先から額の生え際」まで、横は「頬の一番張り出した箇所」を測って、その比率を割り出します。ちなみに池田先生は、元・建築家。スケールを使って計測したり、計算して数値化したりするのは、先生にはお手のものなのです。

「横の比率が大きめの人は縦の高さを出す髪形で全体のシルエットを縦長に、逆に縦の比率が大きめの人は横幅を出す髪形にするとバランスが整います」


縦横比は髪形で補正し、理想値に近づける(写真は「骨格補正メイク 『顔の比率』を描き変えて、一生美人!」より)。

面長の人は右写真のように、前髪を作り耳まわりにボリュームを出して、卵形に近づける(写真は「骨格補正メイク 『顔の比率』を描き変えて、一生美人!」より)。

 また、年齢を重ねると間延びしていきがちな「顔の長さ」は、3つのブロックに分けて計測します。


モデル役の方は、上段が長く、下段が短いようです。

 上段は「生え際〜眉頭の下側」、中段は「眉頭の下側〜鼻先」、下段は「鼻先〜あご先」を計測。この3カ所の理想値は、「上段:中段:下段」が「1:1:0.8〜1」です。

「中段が1よりも短い人は鼻の下が間延びして見えがちなので、鼻をハイライトで延ばして鼻の下を短縮します。一方、1よりも長い人は、チークで中段と下段を埋めるとリフトアップして見えます」

 みなさまは、どうだったでしょうか?

●目元メイクのポイントは?

 続いては、目元メイクのポイントとなる箇所を計測しましょう。

「目の横幅」と「左右の目頭の間隔」を測って、比率を出していきます。


「目の横幅」と「左右の目頭の間隔」は、「1:1:1」が理想。

「目の横幅と左右の目頭の間隔は、1:1:1になるのが理想です。目の横幅が左右の目頭の間隔より小さい人は離れ目、大きい人は寄り目ということになります。寄り目の人は目頭の間隔を広げるメイクを、離れ目の人は目頭の間隔をメイクで寄せて、黄金比を目指しましょう」

 全計測を行ったうえで、「骨格補正メイク」を行うと、下記のようになるのだそう。


骨格補正メイクのビフォー・アフターです(写真は池田先生ご提供)。

 また、レッスンに参加した方々のビフォー・アフターも見せてもらいました。


50代の方のビフォー(左)とアフター(右)。顔は同じなのに、印象がまるで違います!

こちらは、30代の方のビフォー(左)・アフター(右)。メイクは薄いのに、効果的な印象です。

 写真で見る限りでは、顔は同じなのに、みなさん、印象がぐっとアップしていますよね。しかもとりたてて濃いメイクをしているわけではなく、ナチュラルです。

「キレイは感覚ではなく、理論で作るものです」とおっしゃる先生のお言葉に説得力を感じます。

 今回私が体験したのは計測のほんの一部でしたが、自分の顔を客観視できてとても参考になりました。

 ご紹介したパーツ以外の「理想の比率」やオススメのメイク方法は、先生のご著書に書かれているほか、メイクレッスンでも教えているというので、知りたい方はチェックするといいでしょう。


先生のご著書「骨格補正メイク 『顔の比率』を描き変えて、一生美人!」(主婦の友社)。

池田曜央子(いけだ・ようこ)

美容家、一般社団法人日本骨格バランス協会代表理事。青山学院大学経済学部卒業後、二級建築士として勤務した後、美容家に。「まぶたどっこいしょ」や、輪郭と顔パーツを数値で分析し、骨格や年齢による変化を補正する独自の「骨格補正メイク」を考案。メイクやスキンケア講座などで1,000人を超える女性を劇的に変身させる。著書に「骨格補正メイク 『顔の比率』を描き変えて、一生美人!」(主婦の友社)。
Instagram @ikeda.makeup


骨格補正メイク 「顔の比率」を描き変えて、一生美人!

定価 1,595円(税込)
主婦の友社


にらさわあきこ

文筆家、美容研究家。NHKディレクターを経て、文筆業に。恋愛や結婚、美容について取材・執筆を続ける中、2019年から美容活動を強化。簡単&ラクに綺麗になるための情報をブログやインスタ、雑誌ウェブなどで発信中。著書に『未婚当然時代』(ポプラ新書)。『婚活難民』(光文社)『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)など。
インスタ:@akiko_nirasawa_beauty、ブログ:『美活☆365日 簡単&ラク〜に綺麗になろう!』

文・写真=にらさわあきこ