「プロレス・ブラッドスポーツ 武士道」(22日、両国国技館)

 元UFC世界ヘビー級王者で、PRIDEや新日本でも活躍したジョシュ・バーネットが、主宰する米プロレス団体の日本旗揚げ戦を翌日に控えた21日、都内で記者会見を行った。ジョシュはメインイベントで現IWGP世界ヘビー級王者ジョン・モクスリーと一騎打ちを行う。

 ジョシュは「選手としては非常に興奮しているし、プロモーターとしては神経質な面もある」と告白。「ビジネスとして成功させたいが、お金よりも、強い印象を残して、もう一度見たいと多くの人が思う大会にしないと意味がない。今まで見たことがないような大会にして人の心をインスパイアさせて、それぞれの人生が豊かにならないと意味がない」と開催の意義を訴え、「年に1回、特別な大会として開催したい」と、日本大会の継続を願った。

 前日は「超・燃える闘魂 アントニオ猪木展」(26日まで京王百貨店新宿店)の初日を観覧。「自分を誰かと比較して生きることはあまりしないようにしている。特に猪木さんは偉大すぎて、自分がちっぽけに感じてしまう。昨日の展示を見ても非常に多くの功績を残されていて感動し、偉大さを再確認した。特にすごいと思ったのは、現代のようにネット社会でない時代にプロレスという新しいものを持ち込んで、誰もが面白さを理解できるものを表現していたこと。僕も触発されたし、アフターライフ(死後の世界)でお会いできたら、弟子としてどのくらいのことができたか認めてもらえたらうれしい」と、猪木さんへの思いを熱く語った。

 現IWGP王者モクスリーとの一騎打ちについては「非常にチャンスだと思っている。プロレスで最強は誰かと証明するチャンスでもあるし、公式にベルトに挑戦する権利を得られるかもしれないチャンスでもある。ベルトは誰が持っているかが非常に重要で、モクスリーは僕の強さを最大限に引き出してくれると思う」と、勝って挑戦に持ち込むことを狙っていると公言。

 モクスリーのストロングポイントについては「一番すごいと思うのは、絶対にあきらめない心だ。どんなことがあっても簡単に諦めないし、どんなに最悪な状況でも、少しでも前進していればチャンスはあると思っているのが強い。チャンスは与えられるものではなく自分でつかむものだと分かっていて、そこに向かって常に前進しているのが一番強いところだと思う。レスリングのバックボーンもあるし、技術が本当に多岐にわたっていて素晴らしい。どんな技を出してくるか予測できないところも、彼の本当に強いところだと思う」と説明した。

 また、ジョシュは以前、モクスリーのことをインタビューで「アーバン・コンバット・ザク」とガンダムのモビルスーツに例えて表現したが、この日、自身のことはいろいろな武器を持っているということから、OVA「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」に登場するケンプファーに例えていた。