「北九州記念・G3」(30日、小倉)

 栗東滞在中の関東馬サーマルウインドは26日、栗東坂路へ。体をうまく伸縮させながら、4F52秒5−38秒0−12秒0の好ラップを刻んでフィニッシュした。常盤助手は「最後に気を抜くところがあるので、そこを見るために軽く仕掛けました」と説明。「しまいもしっかり伸びていい動き。めちゃくちゃ良かったですね。後ろ向きな面を見せる時もありますが、今回は反抗するところがなく、精神面も結構いいです」と満足げに伝えた。

 7日に栗東トレセンに入厩。結果的に回避となったが、京都牝馬Sを目指していた2月以来2度目の栗東滞在となる。「小倉だとダートでの調教になって、調整しづらい。最近は関東馬の栗東調教がはやっていますしね」と同助手。栗東CWや坂路などをうまく併用して調整を進めている。

 前走の春雷Sは初めてのスプリント戦に難なく対応して2着。頭差だったサトノレーヴは函館スプリントSを快勝しており、物差しに考えればこの馬も十分タイトルに手が届くところにいる。「2歳の時から良かったのですが、当時は歩様が安定していなかった。でも、それがだいぶ取れてきました。完成されています」と充実期真っただ中だ。ゲートの駐立には不安を残すものの、「夏は新潟で走っているし、輸送も苦にしない。道悪も得意です」とニヤリ。短距離戦線の新星誕生となるか。