「広島0−3阪神」(2日、マツダスタジアム)

 広島が延長戦の末に敗れて2連敗。2位・DeNAには2ゲーム差に迫られた。0−0の延長十回、島内が1死から四球を与え、続く島田の右前打を処理した野間が三塁へ悪送球。先制点を失うと、一挙に3点を奪われた。

 右翼・野間の三塁送球がカメラマン席に飛び込むと、スタンドからため息が漏れた。手に汗握る接戦は、ミスからの失点で決着が付いた。

 延長十回。島内が1死から小幡に四球を与え、続く島田に右前へ運ばれた。スタートを切っていた小幡の三進を刺そうとした野間の送球は、三塁手の頭上を大きく越えてしまった。思わぬ形での先制点献上。野間は「すみません。ミスです」と、うつむきながらベンチ裏へ引き揚げた。

 一度傾いた流れは止まらず、続く近本に左越えの適時二塁打。ここで指揮官は交代を告げた。島内は自責点0ながら登板3試合連続失点。四球から得点される場面が続いており、「僕自身、同じことを繰り返している。四球が全てだと思う」と言葉を絞り出した。

 新井監督は「自分自身を疑わず、どんどんゾーンに攻めていってもらえたらと思う。メカニック的な部分とメンタル的な部分を修正して、また(次戦に)備えてもらいたい」と背中を押した。

 打線も相手先発・才木に7回まで1安打投球と手を焼いた。二回は敵失から無死三塁の好機を生かせず無得点。六、八回は得点圏に走者を進めるも本塁が遠かった。「ロースコアになるとは思っていたけどね。いいピッチャーにいい投球をされたなという感じですかね」と指揮官は敗戦を受け止めた。連敗で2位・DeNAとは2ゲーム差。切り替えて前だけを向き、白星をつかみにいく。