1位はRKB毎日HD

年収が高い会社ランキング2023最新版【九州&沖縄地方・100社完全版】TOTOや九州電力は何位?


年収1000万円超は2社

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「九州・沖縄地方で年収が高い会社ランキング2023最新版」を作成した。福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の8県に本社がある上場企業が対象だ(本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ)。単体の従業員数が20人未満の企業は除外している。対象期間は、2022年5月期〜23年4月期。

 それでは早速、ランキングを確認していこう。

 1位はRKB毎日ホールディングスで、平均年収は1273.0万円だった。子会社のRKB毎日放送は、TBS系列のテレビ局だ。

 同様の趣旨で行った2022最新版ランキングでもトップだったRKB毎日ホールディングスだが、平均年収はさらに33万円アップしている。2位に200万円強の差を付けての1位となった。

 2位には、三井松島ホールディングスがランクイン。平均年収は、1027.2万円だった。平均年収が1000万円を超えたのは、上位2社のみだった。

 創業は1913年。100年超の歴史を持つ三井松島ホールディングスの成長を支えてきたのが、祖業である石炭の生産・販売事業だ。

 しかし近年は世界的な脱炭素の流れを受け、石炭事業以外の分野への投資を加速させた。飲食用資材や衣料品、電子部品などの事業を取得し、多角化経営を進めてきた。

 こうした中、24年3月期をもって石炭事業を終了することを発表。九州を代表する老舗企業は、大きな転換期を迎えている。

安川電機は従業員数が断トツ
業績好調で平均年収70万円強アップ

 3位は九州フィナンシャルグループで、平均年収は930.8万円だった。同社は、肥後銀行(熊本県)と鹿児島銀行が経営統合し、2015年に設立された持ち株会社である。

 4位には安川電機が平均年収862.8万円でランクイン。同社は、産業用ロボットや機械部品で高い世界シェアを持つ。

 2022最新版ランキングでもトップ5に入っていた安川電機だが、そのときの平均年収は787.8万円だった。平均年収を70万円強アップさせての4位となった。

 今回のランキングの対象となった23年2月期は業績好調で、売上収益5560億円(前期比16.0%増)、営業利益683億円(同29.2%増)、純利益518億円(同35.0%増)でいずれも過去最高を記録した。

 また特筆すべきは、今回トップ5にランクインした企業で唯一、「持ち株会社ではない」ということだ。

 持ち株会社として上場している企業では、経営企画や人事系など少数の幹部社員だけしか在籍していないところがあり、従業員数は少ない傾向にある。今回ランクインした安川電機以外の4社はいずれも、従業員数が100人未満だ。

 一方、安川電機は従業員数が3188人と断トツで多い。地域において大きな雇用力を発揮しているといえる。

 5位は、OCHIホールディングスで平均年収は825.7万円だった。建設資材の販売などを行っている。

 今回、平均年収が700万円を超えた企業は16社だった。ランキング完全版では、16社の県ごとの内訳を紹介するほか、6位以下を含めた全100社を掲載している。全国的な知名度が高いTOTOや九州電力は何位だったのか。ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)