病気で髪を失った子ども向けのウィッグ(かつら)に使う髪を無償で提供するヘアドネーションで、愛媛県松山市の久米中学校3年藤岡優和さん(14)が2度目の寄付をした。前回から3年4カ月、自らの強い意志で再び髪を伸ばし続けた。
 藤岡さんは7歳だった小学2年生の頃、投薬で髪を失った子どもたちの姿をテレビで見て、「小学生の自分にできることを」とヘアドネーションに取り組み始めた。最初の寄付は小学5年生だった2020年の12月。「誰かの役に立つことができると思うとうれしかった」と達成感があり、直後に再挑戦を決意した。
 4月28日、松山市来住町の美容室で髪を切ってもらったところ、規定を大きく上回る40センチにもなっていた。「ちょっと名残惜しい気持ちもあるけど、やっと届けられる」と藤岡さん。「人生の半分くらい髪を伸ばし続けているが、今回も達成感がある」と笑顔だった。