カンテレ『旬感LIVE とれたてっ!』で言及

 お笑いコンビ・メッセンジャーの黒田有が28日、木曜レギュラーを務める関西テレビ『旬感LIVE とれたてっ!』(月〜金曜午後1時50分)に出演。コメンテーターを務めた元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏とともに、週刊文春に性的加害疑惑を報じられた、お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が提訴した裁判の第1回口頭弁論がこの日、東京地裁で開かれたことについてコメントした。

 吉本興業の後輩、黒田は裁判について「同じ吉本なんでよく聞かれるんですけど、本当にまったくわからないですよ。雑誌を読むとか、SNSで聞くぐらいしかわからないんですけども」とした上で、「僕らの大先輩なんで早く決着がついて、早く戻ってきてほしいっていうのが率直な気持ちですけどね」と思いを明かした。裁判が早く決着する可能性について橋下氏に確認し、「訴訟の進み具合によるんですけど。一般的にいえば、最高裁までいけば3年ぐらいはかかると」と回答されると、「そうなんや」と険しい表情になった。

 裁判を前に、松本は25日に現在の心境をXに投稿。更新は1月9日以来、76日ぶりで「人を笑わせることを志してきました。たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、何ひとつ罪の無い後輩達が巻き込まれ、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです」とつづった。

 文面の感想を聞かれた黒田は「あまりこういうカチッとしたことを言われるのを聞いたことがないんで、たぶん裁判に向けてというのもあるかもしれないですけども、心の声を言われたんであろうということを僕は信じたいですね」と話した。

 橋下氏は「裁判に何か影響するようなコメントではないので、心底、ご自身の気持ちを出したんだと思うんです。ただ、文春側も裁判前、また追加の記事を出してきてるんで、もしかするとそのことの情報が松本さんの方に伝わって、松本さんも『ちょっと一言。それは裁判始まる前に』という思いがあったのかも分かりませんね。このことによって裁判に影響する、有利になる、不利になるというのはないです」と見解を示した。

 文春報道後に会見しなかった松本について、橋下氏は「弁護士のやり方もそれぞれあるので、何が正しいってわけではないんですけども」と前置きしつつ、「僕だったら、訴訟はやりながら、松本さんや大谷(翔平)さんのようなしかるべき立場の人であれば、きちっと会見を開いて、どこまでが事実で『ここは違います。絶対に違います』『ここは争うけど、ここは事実で、もしここで女性の気分を悪くしたということがあるのであれば、そこはちょっとやりすぎだったかもわからない。申し訳なかった』みたいな会見をやりながら訴訟をやっていくと、メディアっていうのはスポンサーが背後にあるので。スポンサーっていうのは消費者の感覚って言うのをくみ取らなきゃいけない。そういうとこにうまく入っていくような会見をすれば、ここまでのことにならずに松本さんはずっと仕事も続けられたんじゃないかなと僕は思います。ただ、弁護士によってやり方は違うんで」と“手法”に疑問を呈した。その後も「事実は認めて、争うところは争うっていうのは、芸能の問題だけじゃなくて、企業にしても政治にしても僕はすべてに共通することだと思うので。僕は政治家の経験をもとにすれば、やっぱり訴訟と同時に会見を開くべきだったと思います」と重ねて主張した。

 今回の裁判について、橋下氏は「性的加害があったかどうかというよりも、文春の報道が表現の自由として認められるかどうか」と解説した。ENCOUNT編集部