「違法なものに対してお金を流すっていうのは、厳罰になるんですよ」

 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が28日、関西テレビ『旬感LIVE とれたてっ!』(月〜金曜午後1時50分)でコメンテーターとして生出演。米大リーグ・ドジャースの大谷翔平が、違法賭博に関与したとして球団を解雇された元通訳・水原一平氏の騒動について声明を発表し、賭博や送金への自身の関与を完全否定したことについてコメントした。大谷選手は26日に「僕自身、何かに賭けたり、スポーツイベントに賭けたり、頼んだこともないですし、送金を依頼したこともありません」と断言。「数日前まで、彼がそうしていたことも知りませんでした。結論から言うと、彼が口座からお金を盗んで、僕の周り、みんなにうそをついていた」などと約10分間にわたって明かした。

 大谷の声明発表時に質疑応答は設定されず、他人の口座から巨額の金をブックメーカーへ送金可能なのかという疑問が残った。番組では水原氏が大谷の口座から勝手に送金できるケースとして、『振込代理人権』を取り上げた。「名義人が水原氏などに対し、自分の口座から振込する権利を与えると『振込代理人』になり、自由に電子送金などが可能になる。送金の上限がない場合もある」と説明された。送金の疑問が残ったことについて橋下氏は「(会見しながった)松本(人志)さんの話と同じなんですけど、会見をして何を伝えるかっていうのはいろんなやり方があるんですけど、『自分にちょっとこの辺まずかったとこあったよな』と思えば、それを言ってしまうっていうのが僕のやり方なんですよ」と発言。

「法的な責任とか、何か大谷さんが非難に値するってことではなくて『ちょっとこの点まずかったよな』ってところがあればですね、たとえば代理権を与えたとしても、1か月にいっぺん、2か月にいっぺんぐらいはチェックしなきゃいけないんですよ。依頼したってことで。大谷さんぐらいの立場になると、大谷さんの名前を使われていろんなところで、今回も違法賭博の顧客獲得に使われているなんてうわさもあるじゃないですか。口座に関して全部任せたっていうんであれば2か月にいっぺんぐらいはチェックしなきゃいけない、それを怠っていたんであれば『以後、注意します』って言うとかね。いま『完全に盗まれた』って言ってるんですけど、完全に水原さんがこの代理権じゃなくて、完全に盗んで勝手にやったっていうことであれば、パスワードとか2段階認証、ワンタイムパスワードといって銀行から必ず通知が来る。このあたりについて、何かちょっと保管に関してね『まずかったことがあったかも分からない』とか、そういうところの自分のまずさみたいなことを言えば、こういうこと(消えない疑問点の指摘)がずーっとグズグズグズグズ続くことはないと思うんですよね」と見解を示した。

 木曜レギュラーのメッセンジャー・黒田有は「大谷選手ぐらいの人になったら、一日中野球のこととか体のメンテナンスのことを考えてるんかなと。そういうところの経理のこと、ご結婚されましたけれど、奥さまがおったら別やけど、いてない状況の中で、たぶんそこはできなかったんじゃないかなと」とフォロー。MCの青木源太アナウンサーから「日本人はそうやって思うけれども、一方で社会人として、ある程度やらないと、結果的に違法賭博の方にお金が行っちゃったわけだから、ちゃんと管理しなければという意見もありますね」と言われると、「確かにね」と納得していた。

 橋下氏は「違法なものに対してお金を流すっていうのは、世界各国で絶対、むちゃくちゃ厳しい厳罰になるんですよ。マネーロンダリングっていうことで。そういうことで、大谷さん自分でできないんであれば、パーソナルマネジメントといって誰か人をつけながら、会計士でも税理士でも弁護士でも代理人でもエージェントでもいいんだけれども、カチッとお金の管理をしてもらうっていうやり方をしなきゃいけないですよね。『そこがちょっと甘かったです』っていうことがあればね、あんまりもう『あとは野球頑張って』っていう風になると思うんだけど。『完全に何もないです。僕には何も非はまったくないんです』と言ってしまうと、こういう風にまだくすぶってしまうんですよね」と改めて考えを披露した。ENCOUNT編集部