『MBSヤングタウン日曜日』で駿河太郎と共演

 落語家の笑福亭鶴瓶がレギュラーを務めるMBSラジオ『MBSヤングタウン日曜日』(午後10時)に14日、長男で俳優の駿河太郎がゲスト出演し、親子共演が実現した。

 冒頭で「初めてですよ。ウチの息子とこういう感じでやるのは」と切り出した鶴瓶。「嫌がってるかも分かれへんし、オレはそっちが良かったらええねんけどやね」と言うと、駿河は「そのままそっくり返します」と反応して共演陣を笑わせた。駿河がNHK連続テレビ小説『カーネーション』に出演した2011年にヤマキのCMで共演しているが、鶴瓶は「『カーネーション』もオレ(駿河が)出てんのホンマ知らんかったんや、初め。近所の人に聞いたんや」とまさかの告白。息子からの報告について鶴瓶が「そんなん、したことないやんな」と言うと、駿河も「そうね。ないかな」と肯定。天下の朝ドラだけに、共演陣の驚きは大きかった。

 鶴瓶は「最初に言われたんは近所の人だか誰かに『小原勝ってあんたの息子か』って言われたんや。『違う、違う』っていうたら、『カーネーション』の(駿河の)役の名前で言わはったんや。初め、分かれへんやん」と回想。駿河は「小原糸子っていうのが尾野真千子さんのやってた役で、それのダンナ役で僕が小原勝っていう役だったんですよ。その勝っていう役で『あんたの息子か』って言われて、全然気づかんかったっていうこと」と補足した。

 鶴瓶は「ウチの息子はちゃんとしてるでしょう。俺が何言うてるか分かるように世間にちゃんと言うてるんです」と褒めると、駿河は「ラジオですからね、これ一応」と息ぴったりに返した。

『あまろっく』(兵庫県で先行公開中。19日から全国公開)で映画初共演した親子は、改まって仕事の話をしないという。鶴瓶は、駿河が子どものころから「噺(はなし)家以外なら何をやってもいい」と諭していたという。駿河は、小学生時代に地域ローカル紙の取材で将来の夢を聞かれ、親孝行と思い「落語家」と答えたが、掲載されたものを見た父から「言うとくけどな、お前だけは絶対落語家にはさせんからなあ」と言われたというエピソードを披露した。

 鶴瓶は「オレの弟子になるとすると、ウチも(ほかの)弟子いますから。(息子を)甘やかしてもおかしいし、あまりきつうしてもおかしいから、中途半端やし嫌やなと思ってたんです。よその兄弟子のとことか後輩のとこに行かれても気つかうやんか。だからそれはないと。『ほかは何をしてもいい』っていうのだけは言うたんや」と説明。駿河は「そこから本当に『オヤジにできひんことは何やろう』って(考えてきた)」とした。

 父から怒られた話を聞かれた駿河は、鶴瓶が「抑えてくれよ」とけん制する中、中学生ぐらいのときに勝手に銀行口座を開設し、キャッシュカードを作ったときだとした。激怒した鶴瓶に「おいコラ! お前なにしてんねん。自分で責任ももたれへんくせに」と殴られて吹っ飛んだと暴露。鶴瓶は「お前(今の時代に)一番あかんやん」「ホンマ頼みますわ。何でこいつ呼んだんや」と慌てながら苦笑した。駿河は「家族やから」とフォローした。

 駿河はプール、ジム、サウナもある「えげつないぐらいでかい鶴瓶御殿」に住んでいたため、「反動で、東京出てから住んだ家って、全部築何十年以上のボロアパート。反動で畳と木、大好きになって。だから古い物件ばっかし。(結婚するまでは)オートロックとかのマンションって住んだことない」と打ち明けた。「めちゃくちゃ温もりあるやんか。畳と木って」としみじみ話すと、鶴瓶は「温もりなかって悪かったな」と愚痴をこぼした。

 鶴瓶は、駿河が新たにMBSテレビの長寿番組『住人十色』(土曜午後5時)のMCに就任し、三船美佳とコンビを組むことを伝えた。駿河は「初めてなんです。こういう番組のMCとしてお仕事さしてもらうのが。バラエティーもあんまり出てなかったので。お笑い大好きは大好きやから、父親のフィールドに上がると、『いろいろ迷惑かけたら嫌やな』っていうのもあるし、そういう目で見られるのもいろいろ面倒くさいっていうのもあって、出ないようにしてたんですけど。今回メインのMCということで呼んでいただいて。僕、家好きなんで」とアピールした。

 また、駿河は、番組後半に思い出したように「俺も初めてこの『住人十色』のMCになったやん、この世界の大先輩のずっとMCをしてる笑福亭鶴瓶師匠にですね、MCの極意を聞きたくてここに来たわけですよ」と出演意図を説明。鶴瓶は「極意ね。ホントに一番大事なのは一緒にやってる三船美佳とどれだけ仲良くなるか。これは仲良くなると思いますよ。初め不思議なぐらいテンション高いからね。ホンマにあんな人なんです」と授けた。

 しかし、駿河から「三船美佳が明るいって話しかしてない。極意が聞きたいんやけど」と厳しく指摘された。鶴瓶は、三船について「『赤ちゃんが生まれたら(顔は笑福亭)鶴瓶さんかガッツ石松さんです』言うたんはこの人や。すごいやろ。これ名言やで」と紹介し、息子との縁を感じていた。

 親子共演の増加を予想する声に、駿河は「これはヤンタンやからじゃない」と返し、鶴瓶も「太郎もそやけど、ヤンタンやから出るって言う感じやわな。テレビは出にくいわな」と同意。駿河は、父の大阪で続ける『ヤンタン』への思い入れを知っていることも大きいといい「東京じゃやらんかな」と続けた。いつもと勝手の違う形の番組に、鶴瓶は90分番組で残り15分まで恒例のタイトルコールを忘れていた。ENCOUNT編集部