春から大学生になり、アルバイトをすることを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。アルバイトは社会勉強になると同時に、自分でお金を稼ぐ経験ができることから、お金の価値やありがたみを学べるよい機会です。とはいえ、親としては学業との両立も気になるところでしょう。   そこで今回は、マイナビのアンケート結果をもとに、大学生のアルバイト事情や学業との両立法を紹介します。

大学生のアルバイト事情

株式会社マイナビの「大学生のアルバイト調査(2023年)」によれば、アルバイトに就業中の学生は68.4%、就業経験があるものの現在は就業していない学生は21.1%で、過去も含めてアルバイトをしたことがある学生の割合は89.5%でした。
 
就業者のアルバイト形態は短期・単発のアルバイトが24.4%、定期的なアルバイトが88.1%、長期休み限定のアルバイトが7.0%で、定期的にアルバイトをしている学生が圧倒的に多くを占めています。
 
アルバイトをしている職種で最も多いのは飲食・フード(接客・調理)で32.1%、2位が教育(塾講師・家庭教師)で19.6%、3位が販売(スーパー・コンビニ)で16.0%でした。就業している職種は前回調査も同じ順位になっています。前回調査と比べると、飲食・フードは0.3ポイント、販売は0.7ポイント増加し、教育は0.9ポイント減少しました。
 
アルバイト探しをするうえでの必須条件で最も多かったのは、シフトの融通が利くことで52.7%、2番目が自宅から近いことで40.9%、3番目が学業への理解があることで40.3%となっています。平均的にアルバイトの負担が大きくなりすぎないことを希望しており、学業への支障が出ない範囲で働きたいという学生の意向がうかがえる結果です。
 

大学生のアルバイトの手取りや時給

大学生の平均的な1日あたりの就業時間は4.8時間、1週間あたりの平均就業日数は3.0日です。平均的な手取りは1ヶ月あたり6万1000円で、平均的な年間の手取りは68万9500円です。
 
1週間あたり14.4時間、1ヶ月を4週間とした場合、就業時間は57.6時間になるため、平均的な時給は約1060円です。なお、この金額は全国平均値であるため、地域ごとに実際の時給は異なります。
 
2023年10月に地域別最低賃金が改定されました。1時間あたりの最低賃金が最も安い岩手県は893円、最も高い東京都は1113円で、その差は220円です。最低賃金より安い賃金を設定することはできないため、大学生のアルバイトの時給も東京をはじめとした都市部では平均よりも高く、地方では平均よりも安い可能性があります。
 

大学生が学業とアルバイトを両立させるコツ

一般的に、理系の学生は実験や実習が多くレポートに追われる傾向があり、忙しい場合もあるでしょう。そんな忙しい理系の学生でも学業とアルバイトを両立する方法を紹介します。
 
・週末に単発のアルバイトをする
平日は授業が詰まっていてアルバイトを入れる時間がない場合、週末に単発のアルバイトを入れる方法があります。
 
・長期休暇を利用してアルバイトをする
学期中はアルバイトをする時間が取れない場合、夏休みや春休みなどの長期休暇中に集中的にアルバイトをする方法もあります。
 
・塾講師や家庭教師など時給の高いアルバイトをする
理系の学生は数学や理科など、理系科目を教えられることが強みです。塾講師や家庭教師などでも理系科目を教えられる人は優遇されます。塾講師や家庭教師は他の職種と比べて時給が高いため、短時間で効率よくアルバイト代を稼ぐことが可能です。
 

大学生のアルバイト代の平均は1ヶ月あたり6万1000円

マイナビのアンケートによれば、大学生の1ヶ月あたりのアルバイト代は6万1000円で、1日あたり5時間弱、週に3日が平均値です。週末や長期休暇など授業のない日にアルバイトを入れたり時給の高い職種を選んだりすることで、月5万円を稼ぎながら、学業に取り組むことも可能でしょう。
 

出典

株式会社マイナビ 大学生のアルバイト調査(2023年)
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー