教員と聞くと年収が高いとイメージする方もいるかもしれませんが、「私立の高校教員」にもいえることなのでしょうか。 公立の教員なら公務員となるため安定した収入が期待できますが、私立の高校教師は学校によって給与体系が異なります。   そこでこの記事では、私立の高校教員の平均年収や仕事内容についてご紹介します。

私立高校教員の平均年収

総務省統計局の調査によると、私立高校教員の平均月収は男性の場合36万4400円であり、年収にすると437万2800円です。
また、日本私立学校振興・共済事業団によると、平均賞与は158万2687円です。これを先ほどの年収に足すと、595万5487円です。
 
ただし、私立高校教員は一般の企業と同じように残業代や休日出勤手当が出ますが、各種手当によりそれぞれ月給に差が出るのが一般的です。
 
また、学校の規模や制度などにより同じ私立高校でも年収が異なるため、あくまでも平均として考えてください。
 

私立高校教員の職名別平均年収

教員は、教諭から指導教諭や主幹教諭、教頭などに昇格します。
ここでは、私立高校教員の職名別平均年収を表1にまとめました。
なお、平均給料×12ヶ月分に平均賞与(158万2687円)を足して計算しています。
 
表1

職名 私立教員の平均年収
教諭 595万5487円
指導教諭 633万5887円
主幹教諭 660万1087円
教頭 695万9887円

※参考サイトを基に筆者作成
 
表1のように昇給するにつれて年収は上がっていることが分かりました。
例えば、教諭と教頭では約100万4000円の差があります。
 

私立高校教員の仕事内容

私立高校教員の仕事内容は、基本的には公立高校教員と同じで、担当する教科を生徒に教えることが主な仕事です。
専門的な高校になれば農業や工業、商業系の将来を見据えた教科も増えますが、ほとんどの教員は国語や数学、社会などの中から1人1教科を受け持ちます。
中学までの義務教育とは異なり、高校ではより深い内容の勉強を教えなければいけません。
 
また、担任を受け持つとホームルームや学校活動などの取りまとめも行います。
課外活動や文化祭なども生徒と一緒に作り上げることが求められるでしょう。
 
さらに、部活動も担当すればその活動の分、仕事も増え、場合によっては休日も指導することになり休みがなかなか取れない場合もあります。
 
このような仕事だけでなく、進路についての相談に乗るなど生徒の精神面を支えることも大切です。
 

私立高校教員男性の平均年収は595万円! ただし職名により差が出る

私立高校教員男性の平均年収は約595万円ですが、万が一平均より年収が少ない場合でも、残業や部活動などで休日出勤すれば手当が付く学校もあります。
また、昇給するにつれて年収や賞与は高くなるため、将来的に安定した生活が送れると考えられます。
 

出典

e-Stat政府統計の総合窓口 学校教員統計調査 / 令和4年度 第1部 高等学校以下の学校及び専修学校,各種学校の部 教員個人調査 高等学校
日本私立学校振興・共済事業団 私学共済制度統計要覧 令和4年度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー