福島県田村市船引町の堀越、屋形両地区の住民は地元に伝わる「お人形様」の衣替えをした。悪霊退散に願いを込めて始まったとされる。堀越のお人形様は明石神社の境内、屋形は地区内の公園に立ち、にらみを利かせている。

 地区内の若者から年配者まで幅広い年代が参加した。顔を塗り直し、わらで編んだ衣やスギの葉で作ったひげ、髪の毛を交換した。協力しながら作業し、新しくなったお人形様に地域の安全、無病息災などを願っていた。

 お人形様は江戸時代から旧磐城街道沿いにまつられ、その製作の習俗は県の指定無形民俗文化財に指定されている。朴橋(ほおのきばし)にもあり、船引町内に合わせて3体ある。朴橋でも衣替え作業を行った。

(県南版)