福島県病害虫防除所は26日、野菜類や花卉(かき)類を食害する「オオタバコガ」の発生が平年よりやや多いとして、県内全域に注意報を出した。例年より早く農作物への被害が確認されているため、同防除所は適時防除を徹底するよう呼びかけている。
 オオタバコガはさまざまな農作物を食害するが、県内ではトマトなどの野菜類やキクなどの花卉類で、果実やつぼみ、茎を中心に食害し、収量を著しく減少させる恐れがある。現時点で喜多方市のトマトや福島市のキクで被害が確認されているほか、喜多方市と南会津町のアスパラガスで幼虫の寄生が確認されている。
 同防除所は、幼虫の成長が進むと茎や果実の内部に潜り薬剤がかかりにくくなるため、若齢期での防除の徹底や、ほ場の外に持ち出して土中に深く埋設するなど適切な処分を求めている。