東京・原宿に4月、オープンした新たなランドマーク「ハラカド」。

お昼時の飲食フロアは、若者や外国人観光客などでにぎわっている。

中でも多くの人が訪れていたのが、カフェ食堂の「ABCキャンティーン」。

看板商品は、自家製の竜田揚げ。
その1番の売りは、「米粉」を使った衣にあった。

米を砕いてパウダー状にした米粉は、最近、パンやスイーツ麺などにも使われるようになっている。

その米粉を100%使用した竜田揚げ。
見た目は小麦粉を使ったものと変わりないように見えるが、サクサク・カリカリ感に加え、米粉のモチモチ感も感じられる。

もともと、この店ではほかの店との差別化のため、クレープにも米粉を半分混ぜて使用していた。

しかし、今回竜田揚げに米粉を使ったのは、「やむにやまれぬ事情」からだったという。

ABCキャンティーン・後藤洋マネージャー「相場感としては、小麦粉の価格の6〜7割で米粉は買える」

小麦の国際相場は、最大の輸出国・ロシアで5月、霜の被害が広がり上昇傾向が見られる。

また、国内の家庭用小麦粉も、原材料費の高騰などを受けて値上げの動きが相次いでいる。

こうした状況を受け、飲食業界では今、コスト面で優位に立つ米粉がクローズアップされている。

小麦粉高騰の影響で、多くの関心を集める米粉。
こうした流れに、米の生産農家は大きな期待を寄せている。

米粉用のコメを生産している片山隆士さん「円安や外国産の物が値上がりしている中、国産の物に注目してもらえるのはありがたい」