シービリーブスカップでブラジルと対戦

 なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間4月9日、国際大会「SheBelieves Cup(シービリーブスカップ)」の3位決定戦でブラジル女子代表と対戦。1-1の同点で90分を終えて、PK戦の末に敗れた。

 先日、今年のパリ五輪への出場権を得た日本は強化の一環としてこの国際大会に参加。地元アメリカ、ブラジル、カナダと日本が参加して準決勝、3位決定戦、決勝を行う。日本は大会初戦となる準決勝でアメリカに敗れて3位決定戦に回った。パリ五輪のグループリーグで対戦する南米の強豪との対戦に、池田太監督は昨年の女子ワールドカップ(W杯)などを戦った3バックをこの試合に送り込んだ。

 互いになかなか大きなチャンスを作れないで進んだ前半35分、日本は中盤でMF長谷川唯が相手のプレスをかわして前を向くと右サイドに展開。シャドーの一角に入ったFW浜野まいかが抜け出して縦に持ち出すと中央へラストパスを送り、FW田中美南が先制ゴールを奪った。

 日本は前半終了間際には左サイドの背後にMF北川ひかるが抜け出すとゴール前を横切るラストパスを供給。逆サイドでフリーになったFW藤野あおばは合わせる決定機を迎えたが、シュートを枠外に外してしまい1-0でハーフタイムを迎えた。

 池田監督はハーフタイムで浜野からFW上野真美への交代を実施。しかし、同点を狙うブラジルに押される展開になると後半8分にはFWクリスティアーネにペナルティーエリア内までドリブルで切り込まれ、GK山下杏也加が飛び出してアタック。PKかどうか際どい場面になったが、主審はノーファウルの判定で事なきを得た。

 逆に、日本は後半10分に北川からのラストパスを受けた藤野がペナルティーエリア内で2人かわしてゴール正面からシュートするチャンスを得たが、相手GKに弾き出されてしまった。それでも後半19分、日本はコーナーキックのこぼれ球に反応したMF林穂之香がPKを獲得。これを田中が狙ったがGKに読み切られてセーブされ追加点のチャンスを逸した。

 チャンスを逃してしまった日本は後半26分、コーナーキックからニアサイドでクリスティアーネに合わせられて失点。1-1の同点に追いつかれてしまった。それでも後半34分には中盤で浮き球を鮮やかなコントロールでキープした藤野からのスルーパスに反応した途中出場のFW宮澤ひなたが完全に抜け出してGKと1対1になるも、シュートをセーブされ絶好機を逃した。試合はこのまま1-1で90分を終えて、決着をPK戦に持ち越した。

 先攻の日本は1人目のFW清家貴子、2人目のMF長野風花、3人目のMF長谷川唯がいずれもセーブされ、まさかの3人連続失敗。ブラジルに3人連続で成功され、PK戦のスコア0-3で敗れて4位に終わった。

FOOTBALL ZONE編集部