スイスに0-2で敗れて早々に敗退

 欧州選手権(EURO)は現地時間6月29日に決勝トーナメントがスタート。前回王者イタリアはスイスと1回戦で対戦するも良いところなく0-2で敗れ大会を去った。英公共放送「BBC」では、元イングランド代表FWゲリー・リネカー氏が「生涯でここまで酷いイタリアを見たことがない」と評した。

 大会のスタートからピリッとしない前回王者はグループリーグ最終戦のクロアチア戦、ラストプレーの同点ゴールで決勝トーナメント行きを確保した。その結果として強豪国と別ブロックに入ったことを好意的に捉えるような地元メディアの報道もあった。

 しかし、ここまでの3試合で好プレーを見せていたDFリッカルド・カラフィオーリを累積警告による出場停止で欠いたイタリアはあっさりと先制を許す。前半37分、スイスが左サイドでボールをキープした場面で2列目から勢いよくゴール前に入ってきたMFレモ・フロイラーを誰も見ていなかったイタリアは、簡単に先制ゴールを許した。

 さらの後半開始から1分と経たない時間帯にスイスが右サイドでボールを動かす場面でイタリアは緩慢な対応を見せ、ペナルティーエリア内に入られるとFWルベン・バルガスに左45度付近から右足シュートを決められた。90分間を通して枠内シュート1本のイタリアは淡白に敗れ去った。

 リネカー氏は「生涯でここまで酷いイタリアを見たことがない」と手厳しい評価を語った。

 また、元イングランド代表FWアラン・シアラー氏は「3年前からの今は本当に信じられない。イタリアの酷さには本当にショックを受けた。どのポジションでも何もなかったし、スイスはイタリアをもてあそんだ。スイスは試合を支配し、イタリアにチャンスを与えなかった。前戦はとても弱く、ゴール前では何もできなかった。脅威がなかった。特にフォワードのポジションが悪かった」と、イタリアの攻撃陣を酷評していた。

 新型コロナウイルスの影響で21年に延期された前回EUROを制したイタリアだが、今大会では見る影もない戦いぶりであっさりと姿を消した。

FOOTBALL ZONE編集部