モラハラ夫はときに、自分の両親や子どもを味方につけて、『妻が悪い!』と主張してくることもあるようです。
今回は、同じように愛娘を味方につけようとしたモラハラ夫の意外な末路を語ってくれた、筆者の知人のエピソードをどうぞ。
モラハラ発言が酷い夫
私の夫は、俗にいう【モラハラ夫】。
結婚してから顕著にあらわれ、長年悩まされてきました。
特に気になるのが、妻である私にだけ酷い言葉を投げかけてくること。
「そんなんだからお前はダメなんだ」
「お前はどうせ何もできない」
料理や掃除、さらにはちょっとした日常会話でさえ、夫が引っ掛かることがあれば、すぐに“ダメ妻”扱いされていました。
それは、夫が溺愛してやまない娘が産まれてからも変わらず。
常にモラハラで家庭内の空気を張り詰めさせる夫に困っていました。
溜まりに溜まった不満が爆発!
それでも、『娘のためにも夫と仲良くいなければ』と長年あまり反論してこなかった私。
すると、その態度が逆効果。
どんどん夫からのモラハラ言動は加速していったのです。
娘が産まれてから9年経ったあるとき、プチーンと私のなかで何かが切れる音がしました。
「もうこの人とはいたくない」
どうも我慢の限界がきてしまったのです。
そこからは夫に対して初めて、強く反論に出ました。
夫に言われるがまま家出しようとすると……
初めてみる私の怒り狂った姿に、少し怯んだ夫。
それでも、見下してきた私の反抗にイラついたのか、大声で捲くし立てられました。
「俺がいないと生きていけないくせに」
「お前なんかいらない」
「家から出てけ!」
口論すること10分、なんと家から出ていくよう告げられたのです。
売り言葉に買い言葉ですぐに家出の支度をする私。
5分後、家を本当に出ようとしたのですが……。
娘からまさかの言葉が!
「それなら私も出ていく」
「お父さんと2人きりとか地獄」
なんと夫が溺愛する9歳の娘から、まさかの拒絶発言があったのです!
これには夫も絶句していました。
というのも、今まで私にモラハラ発言をするたび、『そう思うだろう?』と娘を味方につけようとしていたから。
しかし、夫の私に対する態度を小さい頃から見ていた娘は、父親への愛情がすっかり薄れていたのでした。
「お母さんはいつも私たちのために動いてくれているのに」
「お父さんこそお母さんがいないと生きていけないよ」
娘が完全に私の味方になってくれたことで、毒気を抜かれた夫は意気消沈。
私も娘を置いて出ていこうとしたことを謝り、もう一度夫との関係修復を目指そうと家にとどまることに。
その後、夫のモラハラも徐々に減っていきました。
娘には感謝の気持ちでいっぱいです。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい