公共の乗り物の中で子どもがぐずるのは、よくあることですよね。ぐずり対策に悩んでいる方も少なくないのでは? 今回は、思わず驚いてしまうようなあやし方をしたママ友の話を知人のA子から聞きました。

電車内で子どもがぐずり出した

A子がママ友B美と子連れで電車に乗ったときのこと。B美の娘は電車に乗る前はご機嫌でしたが、車内でぐずってしまいました。
A子も一緒になってあやしましたが、ぐずりが止みません。そこでB美はバッグの中から、あるものを取り出しました。

ママ友がぐずり対策に使ったものとは?

B美が取り出したのは、娘のお気に入りの絵本でした。そしてB美は絵本の読み聞かせを始めたのです。
周りの迷惑にならないように、ひそひそ声で話をするのはまだしも、B美はなんと大きな声で読み聞かせを始めました。
電車内に響きわたるB美の声に、周囲の乗客は迷惑そうな顔を見せたのです。

ガチの読み聞かせにあ然!

しかもB美は声色を変えたり、抑揚をつけたりと、ガチの読み聞かせをしたのです。
「やったぁ!」「ぼくと一緒にあそぼうよ!」と、静かな電車に似合わない絵本のフレーズに、車内の空気が凍り付いたように感じました。
「公共の乗り物の中なんだから、静かにして欲しい」という乗客たちの無言の圧に、一緒にいたA子はいたたまれなくなってしまいました。

A子は「電車の中だし、大声の読み聞かせは自宅で……」と小声で注意しましたが、B美は聞き入れてくれません。
「なんで? 子どもの想像力を育てるために必要なことよ?」とオーバーリアクションの読み聞かせを続行したのです。

早く機嫌を直して!

A子はB美の娘の機嫌が良くなり、読み聞かせが終わることを期待しました。
ところがA子の願いもむなしく、B美の娘はぐずったまま。読み聞かせも娘は全く聞いておらず、B美の独り相撲です。
電車の空気を無視した陽気な読み聞かせは延々と続き、止まる気配がありません。
B美が娘の機嫌を直したいという必死な気持ちはわかるのですが、A子は「子どもに読み聞かせをするいい母親です」というB美の様子に耐えられなくなり、そっと距離をおくことに。絵本の読み聞かせが終わり、B美の娘のぐずりも止んだタイミングで、A子はB美に「読み聞かせのことは後で話そう」と伝え、後で丁寧に指摘することにしたそうです。

まとめ

育児は正解がなく、電車内でのぐずり対策も「これならOK」という明確な線引きがないため、個々人によって意見が分かれるのが悩みどころですよね。ですが、電車内は周りの人もいるので、大声で騒ぐような振る舞いは、迷惑にならないよう避けた方が良かったのではないでしょうか。子どもに読み聞かせをするのは素敵なことですが、電車は静かに過ごす場所ということを教えるためにも、声のボリュームが大きくならないようなぐずり対策にした方が良さそうです。
ママたちが追い込まれ過ぎないように、親子をあたたかい目で受け入れてくれるような社会になって欲しいものですが、電車内での全力の読み聞かせは、ひとまずお預けにしておきましょう。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成し温かい目で

ltnライター:江田愉子