これは私の職場で起きた体験談です。お世話になっている上司がとんだ災難に巻き込まれてしまい……? 私は、上司の不倫疑惑に違和感が拭えなかったのです。

主任が不倫?

私が勤めていた会社は、全国に支社があり全国転勤のある会社です。そのため役職者のほとんどは転勤や単身赴任で来ている方ばかり。

私の所属する支社には単身赴任で来ている女性のマネージャーと、おなじく県外に家族を置いて単身赴任で来ている男性の主任が在籍していました。

当時、会社内ではマネージャーと主任の不倫疑惑が浮上していました。

というのも、女性マネージャーがなにかと主任を贔屓した待遇を取ったり、主任に対して色目を使っているように見えたからです。

違和感

私は社内での立場上、主任から仕事を教えてもらうことが多く、会話をする機会がひんぱんにありました。主任と多くの言葉を交わすなかで、私はある違和感を感じ始めます。

主任は家族を大切にしていて、仕事熱心で、どうも噂になっている不倫が事実とは思えなかったのです。どちらかと言うと、マネージャーの一方通行な思いで、主任はそれに気がついてもいないように見えました。

しかし、噂はどんどんと広まっていき、私のいた支社だけでなく近隣の支社でまで2人の仲が疑われるようになりました。

送別会

順調に働いていた私ですが転職を決意し、いままでいた会社を退職することにしました。そして最終出勤の日、私のために送別会を開いてもらえることに。

多くの社員が参加してくれた送別会の場で、私はお世話になった主任へのプレゼントを考案。あえてみんなの前で主任に、「マネージャーと恋仲が噂されていますが事実ですか?」と質問。

主任は驚いた様子で、「そんな事実はない。」とみんなの前で正式に否定されました。周囲で聞いていた社員は口々に「てっきり本当に不倫していると思っていた。」と漏らしました。

疑惑を持っていた社員と主任はその場で直接話し、ある程度不倫疑惑は払しょくされたようです。

結末

主任はマネージャーとの仲を噂されていることすら知りませんでした。

送別会の最後には「不倫疑惑があったこと自体はショックだけど、自分の口で弁明できる機会が持ててよかった」と私に感謝してくれました。

火のない所に煙は立たぬとは言いますが、マネージャーの態度が周りに誤解を生んでしまったのかもしれませんね。

私はこの会社を退職しましたが、お世話になった主任に無実の周知をプレゼントできてよかったと感じています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A