夫婦といえども、子どもの教育についての価値観は異なるものです。しかし、それが子どもにとって良くないことだとしたら……これは筆者の家庭で実際に起きた子育てに関するお話です。モラハラ気味の夫を成敗してくれたのは一体誰だったのでしょうか?

イジメによる不登校

私の息子・Kが小学3年生の頃、学校での陰湿なイジメが原因で不登校気味になってしまいました。
Kが毎朝「学校へ行きたくない」と泣き出す様子を見て、私は学校の担任や校長と何度も面談。
少しでも学校へ行きやすくなるように、担任の先生が家まで迎えに来て、一緒に学校へ行くように声をかけてくれていました。

夫はモラハラ気質のところがあり、自分の思い通りにならないと途端に機嫌が悪くなります。
Kが学校へ行かないことを理由も聞かずに、面白くないと感じていました。

怒鳴り出した夫

ある日の朝、Kは先生が来ることがわかっていても「やっぱり行きたくない」と泣き出してしまいました。
するとその様子を見ていた夫が急に怒鳴り出したのです。

「無理にでも行かせろ! 学校は休んでいいところじゃないんだ!」

夫の意見も一理あるのですが、怒鳴り散らすのではなく、Kにわかるように話をすれば良いのに……いつものモラハラに私は心底呆れてしまいました。

思わぬ救世主

しかし、そのときすでに担任の先生が玄関で待っていたのです。

「お父さん、もう少しKくんに寄り添った考え方をしてもらえませんか? Kくんが学校へ行きたくなくなってしまったのには、私たちにも原因があります。少しずつですが、Kくんの気持ちを理解して、できることをやると決めているんです。」

と言ってくれたのです!
普段はあまり感情を表に出すことのない先生が、顔を真っ赤にして怒っているのがわかりました。

バツの悪い展開

夫は家ではモラハラ全開でも、外面だけは取り繕ってきていました。
『良き父』を演じていたはずなのに、子どもを理不尽に怒鳴りつけている姿を見られた挙句、正論をぶつけられて、しどろもどろ(笑)

結局、その日はKも先生と一緒に登校することができたのですが、夫は苦虫をかみつぶしたような顔で出勤していきました。

その後

その後、Kは本格的に学校へ行けなくなってしまいました。
でも夫は以前のように怒鳴ることはしません。
きっと学校の先生に本性がバレてしまったのがショックだったのでしょう。

今では半分あきらめて、Kのことを見守っているようですが、そのとばっちりは私に来ています。
毎日のように「お前は甘やかしすぎだ!」と言われますが、Kのペースで生きていけるよう、親としてできることをやってあげたいと思っています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K