ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのGlobal Streaming & Interactive Entertainment部門は、制作会社Rooster Teethの閉鎖を発表しました。

20年以上の歴史に幕―代表作品に「Red vs. Blue」や「RWBY」など
Rooster Teethは2003年に設立された制作会社で、これまでにも主にSFやCGアニメーション作品などを手掛けてきました。代表作の「Red vs. Blue」は『Halo』を題材としたマシニマで、何シリーズにも渡って制作が続けられたほか、日本風のアクション描写とキャラクターデザインの欧米産3DCGアニメの先駆けとして話題となった、不慮の医療事故でこの世を若くして去った鬼才モンティ・オウム氏の遺作「RWBY」は氏がこの世を去ったあともシリーズが続けられ日本で広く受け入れられています。

閉鎖にあたって同社のゼネラルマネージャーであるJordan Levin氏の社内メモも公開され、そこには自社のクリエイターがこれまで作り上げてきた作品と創造性を讃え、コミュニティに大きく貢献してきたとコメントで激励をしつつ、今回の閉鎖については、消費者行動やマネタイズの変化、広告といったデジタルメディアの課題に直面したも要因であると述べています。

また、2022年には同社の元スタッフが劣悪な労働環境や低賃金の問題を告発し、多くの批判が寄せられる事態に陥ったこともあります。

奇しくも「Red vs. Blue」終了と同時期の“数カ月後”に閉鎖予定
同社が展開するポッドキャストネットワークについては運営が続けられることが確認されているほか、残りの閉鎖に関する手続きや作業は今後数カ月の期間を要することが語られています。

Levin氏はメモのなかで、“「Red vs. Blue」のファイナルシーズン終了が偶然にも同社の閉鎖時期と重なったタイミングになったことは、意図的ではないものの「ふさわしい」ものである”と述べているほか、最後には“Rooster Teethはメディア業界に確かな足跡を残し、コンテンツを通じてコミュニティとクリエイターを繋ぐ数え切れないほどの功績を残したと、誇りに思っている”として文章を締めくくっています。