2023年9月「フォーティネット選手権」にて、オンラインゴルフスターにしてPGAツアープレーヤーのウェズリー・ブライアンは、タコモ301 MBと301 CBアイアンの複合セットを使用し始めたことで、ギア業界のヘッドラインを飾った。

このアイアン変更は、以下の2点において、特筆すべきものだった。理由その1:彼はPGAツアーで同ブランドを使用する唯一の選手だった。理由その2:その上、くだんのアイアンセットの価格は649ドル(10万円)と、一般的に彼の同業者が使用するクラブと比較すると、かなり低コストだった。

時計の針を一気に今週の「CJカップ バイロン・ネルソン」へ進めると、ブライアンは未だにタコモの複合セットを使用しているものの、現在彼はそれまでの5番アイアンを外し、新たにタコモ101 U 4番アイアン、そしてタイトリストT200の4番アイアンを加えている。

繰り返しになるが、ブライアンは4番アイアンが2本入っていて5番アイアンのない構成のセットへ乗り換えようとしているのである。

机上では間違っているように見えるが、アイアンのソールに刻印された数字ではなく、ヤーデージの差に着目すると、このセット構成は理に適っているように見え始める。

この火曜にブライアンがGolfWRX.comに説明したところによると、彼のタコモCBの6番アイアンの飛距離は195〜200ヤードとなっている。そして「2週間前」と、ごく最近になってテストし始めたロフトが2度低くセットされた中空ボディの新しいタコモ101 Uドライビングアイアンの飛距離は、約220ヤードとなっており、タイトリストT200の4番アイアンの飛距離は235ヤードとなっている。

ちなみに、彼の新しいタコモ101 Uドライビングアイアンの価格は119ドル(1万8000円)。ブライアンはこのクラブについて、こう語っている。

「これは寛容性が超高くて、高弾道で、形状が若干長めなのだけど、それで見た目が良くなっているんだ。これは高価な値札のついていないクラブを使用したい人にお勧めで、スリクソン(のドライビングアイアン)にパフォーマンスで勝ったんだ。(テストし始めてまだ)2週間だけど、これはもうバッグに入っているんだ」とブライアン。

「(ロフトを)2度ほどウィークにしてあるんだ。205から225ヤードの間が、僕にとっては若干デッドスペースになっていたので、その番手間のギャップをこれでうまく埋めようと思っているんだ」

アマチュアにとって、ブライアンのヤーデージの差に対する心構えとクラブ選択は、価値あるレッスンと言える。より重要なのは、クラブの数字や価格ではなく、ヤーデージとパフォーマンスなのである。

また、ブライアンは今週、グリーン上でのプレーにも変化を試みている。彼は、新たにL.A.B. DF3パターへ乗り換えようとしているのである。

では、彼はどれくらいの期間、このパターをテストしたのだろうか?

「だいたい30分くらいかな。それでバッグに入れることにしたよ。これはとても安定しているんだ」と、ブライアンはGolfWRX.comに語った。

ブライアンが改善という名目で、ギアセッティングに土壇場の調整を加えることに躊躇しないのは、これを見ても明らかである。また、彼のYouTubeやSNSへの投稿を見る限り、彼はエンターテイメントの才能にも恵まれている。

今週の「CJカップ バイロン・ネルソン」は予選落ちとなったが、今後もギア調整が続きそうだ。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)