岐阜県土岐市肥田町肥田、市立陶磁器試験場(セラテクノ土岐)が年間を通じて開く施設見学会で、本年度から市民ボランティア団体「市観光ガイドの会」が案内を担っている。20日は会員水野とみ子さん(80)=同市泉町定林寺=が焼成室で窯の種類などを説明した。

 見学会は試験場の仕事を知り美濃焼に興味を持ってもらおうと2022年度に始まった。職員が案内してきたが、各会員が来館者の目線で独自に工夫した説明をすることで施設を身近に感じてもらえたら―と、ガイドの会に協力を仰いだ。本年度は5月を皮切りに来年3月まで8回開く計画で、会員が交代で案内する。

 20日は市内や瑞浪市から30〜70代の女性14人が参加。ろくろ室、デザイン室、実験室などを見て回った。水野さんは焼成室でガス窯や電気窯、マイクロ波焼成炉を紹介した。4種類のガス窯について、湯飲みをそれぞれ3千個、千個、500個、100個焼けると数を挙げて解説した。

 試験場のガイドは初挑戦という水野さんは「美濃焼産地の土岐市に誇りと愛着を持ってほしい。若い人に興味を持ってもらえてうれしい」とにっこり。初めて見学した自営業の女性(46)は「窯にこんなに種類があるとは知らなかった。ガイドの方はすごく勉強されているのが伝わってきた。ありがたいです」と話した。

 見学会は7月18日、9月19日、10月17日、11月21日、来年3月12、26日にも開く。午前9時半〜11時半。金継ぎアクセサリー作りか上絵付けの体験があり、作品を持ち帰れる。各回定員は先着10人程度。参加無料。申し込みは希望日の1週間前までに試験場、電話0572(59)8312。