『DRADITION 2024 DRAGON EMPIRE PHASE-2』後楽園ホール(2024年5月24日)
○AKIRA&越中詩郎&船木誠勝vs長井満也&黒潮TOKYOジャパン&MAZADA×

 黒潮が師匠・船木とWWEから帰国後初遭遇。試合後、「ドラディションで船木さんを超えたい」と師匠との一騎打ちを熱望した。

 3月にデビュー45周年を迎えて、ますます気合いの入る越中とAKIRAの元平成維震軍コンビが船木と強力トリオを結成。ドラディション所属の長井に黒潮、MAZADAを加えた異色チームと対戦した。黒潮にとって船木はWRESTLE-1時代の師匠。久々の師弟対決が実現した。

 黒潮はテーマ曲を目一杯使い、アンコールにも応じて歓声を煽る。一方、武骨に越中は入場。のっけから2人は真っ向勝負を繰り広げた。場外戦になると、黒潮は船木を南側スタンド席に連行。ジャケットパンチを狙うが、船木は掌底を叩き込んで鎮圧する。リングに戻っても、船木が黒潮を圧倒。チキンウィングフェースロックで絞め上げ、掌底でメッタ打ちにした。

 その後、試合は長井組がAKIRAを代わる代わるにラフファイトで攻め立てる展開に。しつこく挑発もされた越中と船木はフラストレーションを溜める一方となるが、AKIRAがフライングラリアットで長井に一矢報いると、越中が再登場。リング内外でヒップアタックを乱れ打って気を吐いた。


 越中は代わった黒潮のミサイルキックを避けて自爆させると、船木にスイッチし、再び師弟対決が実現する。船木は鋭いミドルキックを連発すると、ランニングローキックへ。キャッチした黒潮は掌底で張り倒されても、そのたびにネックスプリングで立ち上がり、ジャンピングハイキックやジャケットパンチを叩き込んで意地を見せた。

 両チームともに連係攻撃でせめぎ合うと、MAZADAがラリアットの構えに。しかし、ガードしたAKIRAが延髄斬りを放つと、越中のダイビングヒップアタック、船木のランニングローキックが立て続けにさく裂。すかさずAKIRAがムササビプレスを落として3カウントを奪った。

 試合後、船木に「あのお客さんの引きつけ方。さすがWWE。世界のイケメンですね」と称賛された黒潮は、「次の大会とかはやめてくださいね」と前置きしつつ、「でも、欲は言っておこうかな。ここドラディションで船木さんを超えたい。シングルで」と熱望。「倒すまでやる。ここ、ドラディションで。次負けたら? もう1回組んでくれ。頼む。それはもうノーギャラでいいや。そこからはノーギャラの戦いだよ」と決意をあらわにした。

【試合後の越中&船木&AKIRA、黒潮】

※越中組がコメントスペースに現れると

――長井選手には噛みつかれたが?

▼越中「関係ねえよ、あんなヤツ。ありがとうございました」

※越中が去っていくと

▼船木「(AKIRAに)バッチリですね」

▼AKIRA「久しぶりのタッグでした」

▼船木「ええ。バッチリでした」

――2人が組むのはいつ以来?

▼船木「いつですかね。武藤さんとやった時ぐらいですかね」

▼AKIRA「あのぐらいの全日本の時かな」

▼船木「全日本の時以来。でも、たくさんやってるしね。何回も組んでますんで」

▼AKIRA「感慨深いね」

▼船木「あうんの呼吸です。最後の生き残りです。三銃士いないですし、最後の生き残りです」

▼AKIRA「昭和の生き残り。ありがとう」

▼船木「またよろしくお願いします」

――黒潮選手とは久しぶりの対戦となったが?

▼船木「よかったですよ。(途中で黒潮がコメントスペースに現れると)あのお客さんの引きつけ方。さすがWWE。世界のイケメンですね」

※船木が去っていくと

▼黒潮「世界のイケメンを取られた男です。よし、喋るか。あの人たちは立って喋っていたんで、俺は座って喋ります。自分で自主興行をやって、自分の作ってきた物語、ストーリー……同じですね。物語とストーリー、意味が一緒。これが俺がアメリカで3年間学んできた英語です。自分の興行で発散できるところがあるから、そこで自分の戦いたい相手、倒したい相手と戦っていくという形を今まで取ってたんですけど、俺は船木さんにずっとプロレスを教えてもらってたんです。……プロレスかなあ、あれ。殴りと蹴りを1日6時間。死ぬかと思っていた時期があったんですけど。まだいいよ。次の大会とかはやめてね。ビックリしちゃうから。次の大会とか絶対やめてくださいね。せめて前置きはほしいです。でも、欲は言っておこうかな。ここドラディションで船木さんを超えたい。シングルで。シングルでね。でも、次の大会でとかはやめてください。もし組んでくれる場合は。やめてくださいね。で、言いましょうか、もうちょい。長いけど大丈夫? 倒すまでやる。ここ、ドラディションで。次負けたら? もう1回組んでくれ。頼む。それはもうノーギャラでいいや。そこからはノーギャラの戦いだよ。1回目で勝ったらお金も大丈夫。ここのリングで俺は超えたいから、船木さんに」