日常生活において、肌身離さず持ち歩いている人がほとんどのスマートフォン。歩道や駅構内など人が多い場所などでも、スマホ画面から目を離さない人たちも多くいるのが実情です。それは日本だけでなく、海外でも同じような問題が起きているのだとか。イタリア在住の日本人女性が自身のX(ツイッター)アカウントで、イタリアの歩きスマホ事情について綴っています。

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地面に赤い光 歩きスマホ歩行者向けに導入の国や地域も

 イタリア在住歴10年以上の川崎江里子さん。“日本よりイタリアで有名な日本人”として活躍し、歌手、日本語学校講師、YouTuberなどいろいろな顔を持っています。YouTubeチャンネル「ERIKO ERITALY」では、日本人に向けてイタリアの情報を発信。今回はイタリアの信号事情について、自身のXアカウント(@ErikoErikottero)に投稿しています。(※「崎」はたつざき)

「歩きスマホで下を向いて歩いている人のための赤信号ランプだって! 初めて知った! 日本にもありますか?」

 川崎さんが投稿したのは、歩きスマホをして下ばかりに目が行く歩行者向けに、横断歩道の手前の地面に赤い光が浮かび上がっている様子。

 ヨーロッパでは、オランダの地方都市で2017年頃から試験的に導入されたこの施策。信号機と連動し、赤信号のときに横断歩道手前の地面が赤く照らされるというものです。現在ではヨーロッパのイタリアやドイツ、アジアでも香港や韓国などでも導入されているといいます。

 日本だけではなく、世界的にも歩きスマホによる交通事故は後を絶ちません。歩きスマホをやめるよう注意喚起が行われており、地域によっては歩きスマホを規制する条例も制定されています。しかし、注意しても変わらない、やめない層が一定数いるのも実情。歩きスマホによる事故を少しでも食い止めるべく、こうした工夫を取り入れる国や地域は多いようです。

 日本でも歩きスマホは社会問題のひとつですが、前方に視線を送ることなくスマホに夢中になるのは、世界共通でどこでも危険な行為。床信号に頼ることなく、自制を持ってスマホを利用したいですね。

Hint-Pot編集部