“一生に一度の買い物”と言われるマイホームの購入。その新居がついに完成し、下見に行ったところ、気になる箇所があったとの投稿がネット上で大きな話題になっています。建築士や設計の専門家らも反応し、回答が続々と寄せられる展開に。投稿したはるちゃん@ゆったり投資ライフ(@pina0817NISA)さんに詳しい話を聞きました。

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「不安を煽るのはよくない」専門家は苦言

「今日家の下見に行ってきたんですが、
この勾配は普通ですか?
ちょっと気になります」

 6月8日、はるちゃんさんが写真を添えて投稿すると、5.9万件の“いいね”が集まる反響に。「構造上も問題ないですし、水勾配も普通」「家が浮いている!」「施工不良だと思います」などの賛否両論から、「このリプ欄、勉強になるね」「建築って色々奥が深いな」などの声もあり、さまざまな反応が寄せられました。

 写真は玄関前を写したもので、水はけのための勾配を複数の角度からとらえています。

 引き渡しの2日前に新居を確認したところ気になり、素朴な疑問としてネットに投稿しました。同時にハウスメーカーを通じて担当の現場監督に相談していることも明かしています。

「その上で客観的な意見が聞きたかった」とし、「施工不良など決めつけて晒すために投稿したわけではなく、見た目が悪い(帰るたびに見える)ため勾配による隙間が正しいのか知りたかったのが理由です」と続けました。

 水はけのため角度がついているとはいえ、確かに知らないと気になるポイントですね。

 予想外に議論が白熱する中で、的確なアドバイスを送ったのは、ネット上の専門家の人たちでした。

 例えば、建築士は「戸建住宅もマンションも公共施設も水勾配は必ず設けるのでこれで正常です」と指摘。「よくわからないのにリプで不安を煽るのはよくない」と、素人目線の感想にくぎを刺しました。

 元現場監督も「玄関前や、ベランダ等には水捌けを良くするように水勾配をかけるのが普通。リプにある地面と下のタイルの隙間も、外構工事する時に埋めてしまうので問題なし。むしろ綺麗に施行されてるなと関心したくらい」と説明。設計の専門家も「私はむしろ綺麗な仕上げだと思います」と太鼓判を押しました。「元外構屋のボランティア団体の者です。理にかなった勾配かと思います」「確かに勾配はきつい感じですが欠陥では無いです 勾配は職人のさじ加減なので(小生建築士です)」「本職ですが 普通です(笑)」などの声が続々……。

 それでも否定的な見方もありましたが、総じて施工不備ではない、許容範囲との指摘が多く、はるちゃんさんの“もやもや”は解決となりました。

「専門家の方でも施工不良と言われていましたが、総合的によい施工と判断しました。多くの方から詳しく丁寧な説明をいただけましたのでよかったと思います」

疑問解消、プロの貴重なアドバイスに感謝

 何げない投稿が、大きな話題になったことについては、自戒も。「今回大きな反響がありましたが、思ってもいないような大事になってしまったことはネットを使用する上で注意・反省しなければいけないと思いました。一方で多くの専門的な方から有益な情報が得られたこと、疑問が解消されたことは投稿してよかったと思っています」と感謝の思いで結びました。

Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム