演歌歌手の氷川きよし(46)が27日、所属していた「長良プロダクション」から独立し、新会社「KIIZNA(キズナ)」を設立したことを発表した。8月からツアーを開催することも報告。2022年のNHK紅白歌合戦以来、約1年半ぶりに歌手活動を再開する。

 デビューから24年。氷川が新たなスタートを切る。27日未明、長良プロの公式ホームページで「独立して、新たに活動をしていくことになりました」と報告。「右も左もわからないデビュー当時からお仕事のチャンスや、ご指導を頂き、支えていただいた、長良プロダクションの皆様には感謝の念に堪えません」と古巣への思いをつづった。

 自身が代表取締役社長を務める個人事務所「KIIZNA(キズナ)」を設立していたことも明かし、ホームページも開設。ツアーの開催を発表し「引き続き、初心を忘れず、自分らしく、歌い続けていきたいと考えております」とコメントした。ツアー初日は8月16日となっており、22年のNHK紅白歌合戦以来、約1年半ぶりの歌手活動となる予定だ。

 会社名の「KIIZNA」は、自身の愛称「KIINA(キーナ)」に「Z」を組み合わせたもの。「どの時代にも変わらず大切なものは“絆”」との考えから、この社名に至ったと説明している。また、「Z」はアルファベットの最後の文字であることから、「私の人生の最終章まで、皆様が幸せになれるような音楽を届けていきたい」との強い意志も込めているとした。

 氷川は、2000年に「箱根八里の半次郎」でデビュー。同年から23年連続で紅白歌合戦に出場し、08年には大トリを務めた。06年には「一剣」で日本レコード大賞を受賞するなど、2000年代の演歌界をリードしてきた。しかし「なかなか心と体が思うようにならなくなった」と22年末の紅白をもって歌手活動を休止していた。

 関係者によると、活動休止後、昨夏から米国など海外に数か月滞在。休止前から習っていた英語を生かし、海外生活を楽しんでいたという。さらに最近は絵画も習い始め、心身のリフレッシュに努めた。

 再出発に向け「決して生やさしい道ではございませんが、新しい氷川きよしの世界を披露できるように精進してまいります」と決意表明。もう一度、歌の世界で輝くことを誓った。

 ◆氷川のツアー日程(3か所5公演)

 ▼8月16、17日=東京ガーデンシアター

 ▼9月4、5日=大阪・フェスティバルホール

 ▼10月11日=埼玉・大宮ソニックシティ

 ◆氷川 きよし(ひかわ・きよし)本名・山田清志。1977年9月6日、福岡市生まれ。46歳。福岡第一商(現・第一薬科大付高)卒業後の2000年2月に「箱根八里の半次郎」でデビュー。芸名の名付け親はビートたけしと志村けんさん。代表曲に「きよしのズンドコ節」「限界突破×サバイバー」など。178センチ。血液型A。愛称は「KIINA(キーナ)」。