上方演芸界の若手の登竜門「第54回NHK上方漫才コンテスト」が24日、NHK大阪放送局で行われ、「フースーヤ」が優勝した。2016年4月結成で、9年目のメジャー初タイトル。決勝で「たくろう」を4対3で制した。

 ハイテンションなナンセンスギャグを連発して、独特な世界に引きずり込む田中ショータイム、谷口理(おさむ)のコンビで2016年3月に結成した。

 田中は「9年目で、賞レースにたびたび出させていただいたが、惜しいところまでいってもパッとしない成績だった。どうやって取ったらいいのか…」と、やけ酒に走った時も。「『賞レースに勝てるタイプやない』って言われてて、自分だけ楽しめればいいと思っていたが、型破りで、好き嫌いがハッキリしているコンビがNHKを取って、説得力が出るんちゃうかな。誇りに思います」と喜びをかみしめた。

 谷口は「ホンマに欲しかった賞。信じられない」とホッとした様子。優勝した場合に「コンビで抱き合うのを拒否する」という小ボケをやっと実現させたが「ショータイムに『ショックやった』と言われた」と裏話を明かし、取材陣を笑わせた。今後は「ドラマにも通行人Z役でいいから出たい」とNHKにおねだりした。