◆JERA セ・リーグ 中日2―0ヤクルト(17日・バンテリンドーム)

 不動の守護神が締めくくり、中日が金字塔を打ち立てた。マルティネスは代打・青木の投ゴロをジャンプしながら処理し、リーグトップの7セーブ目をマークした。鉄壁の投手陣が今季4度目の完封勝ちを演出し、リーグ最速の10勝。リーグ制覇した2010年の球団記録に並ぶ12試合連続2失点以下を達成し、立浪監督は「投手陣がよく頑張ってくれている」とうなずいた。

 自慢のリリーフを惜しみなくつぎ込んだ。先発・涌井が5回無失点の快投を見せる中、5回の攻撃で代打を送った。指揮官は規定投球回に到達し、防御率トップに立ったベテランに「勝ちをつけてあげたかった」とわびたが、ブルペン勝負に負けない自信の表れだ。6回にカリステの2点適時打で先制して逃げ切った。

 6回からは斎藤、清水、松山、マルティネスが完封リレーを完成させた。登板投手中、松山を除く4人は防御率0・00。開幕戦で味方の拙守から失点した松山も8回のマウンドに“復帰”し、同じヤクルト相手に今季初ホールド。「やり返せて良かった。勝っている状態で投げられたことが大きかった」と息をついた。

 2点をリードした直後に登板した清水は「みんなのレベルが高いので、負けないようにやってる。相乗効果」と好調の要因を分析する。“守り勝つ野球”で頂点を目指す立浪竜。ハイレベルな切磋琢磨(せっさたくま)が、中日史上最強の投手陣をつくり出している。(森下 知玲)