◆ルヴァン杯1次ラウンド2回戦 札幌3―1沼津(17日・愛鷹)

 今大会初出場のJ3アスルクラロ沼津はJ1札幌に1―3で敗れた。前半10分、クロスからこぼれ球を押し込まれ失点。後半9分、FW赤塚ミカエル(23)のプロ1号で追いついたが、直後に2発被弾して突き放された。J1ジュビロ磐田はJ2長崎に0―1。後半8分にCKから奪われた1点を追いつけず、初戦敗退となった。

 J1の壁は想像より高かった。沼津イレブンは終盤まで攻め立てたが無念のホイッスルが響いた。今季公式戦全勝を挙げていたホーム8試合目で初黒星。1回戦のJ2仙台戦(3〇2)に続く格上撃破はかなわなかった。現役時代(10〜12年)を過ごした古巣相手に終戦を迎えた中山雅史監督(56)は「対戦できることを楽しみにしていたが、厳しい現実を見せられた」と振り返った。

 最低限の意地は見せた。1点を追う後半9分、スルーパスに抜け出した赤塚が右足でプロ1号。試合前「J1の強度にどれだけ挑んでいけるか」と話していた指揮官の抜てきに応えた。直後に連続失点で突き放されたが、チームは終盤も足を止めず何度も札幌ゴールを脅かし続けた。中山監督は「フィジカル、判断の差が結果として出たが、この先も努力を惜しまずノビシロと捉えてくれれば」と強調した。

 今後は2位に付けているリーグ戦に集中していくことになる。次戦は28日、敵地で4位のFC大阪と対戦する。格上相手の善戦を無駄にせず、J2昇格への挑戦を続けていく。

(武藤 瑞基)