◆レスリング パリ五輪アジア予選 第1日(19日、キルギス・ビシケク)

 男子フリースタイル6階級が行われ、65キロ級で23歳の清岡幸大郎がパリ五輪代表に決まった。上位2人に与えられる五輪出場権を懸けた中国選手との準決勝で、第1ピリオドから果敢に低いタックルで攻めてテクニカルスペオリティー勝ち。初の五輪切符をつかみ、笑顔で右手を何度も突き上げた。

 昨年末の全日本選手権で東京五輪金メダリストの乙黒拓斗(自衛隊)を破り、五輪への挑戦権をつかんだ。大会前の合宿では「もう、絶対勝つと思う。過信じゃなく、自信がある」と強気の言葉を並べていたが、初戦で第1シードのタジキスタン選手を10―7で破ると、準々決勝も韓国選手に完勝。五輪王者に勝利した強さを証明した。

 2022年12月4日に父・義雅さんが48歳で急死した。悲しみを乗り越え、キルギスでつかんだ五輪切符。天国の父に成長した姿を届けた。