J1北海道コンサドーレ札幌MF浅野雄也(27)が、得意の位置で2戦連弾を決める。札幌は20日、ホームで広島を迎え撃つ。浅野にとって22年まで所属した古巣との3度目の対戦にも「相手がどこでも(得点への)気持ちは一緒」と平常心を強調した。昨季は2戦ともスコアレスドローに終わった広島から、初得点と勝ち点3取りを狙う。

 前節(13日)の新潟戦(1△1)は右シャドーで先発し、今季初得点を挙げた。開幕からの8戦中、6試合で右ウィングバックを務めてきたが「自由に動ける感じはある」と口にする得意位置に戻り、結果を出した。昨季の12ゴール中、11点がシャドーの位置で記録したもの。中でもホームでは7得点と躍動した。同位置での起用が濃厚な20日も、存在感を見せる構えだ。

  開幕6戦勝ちなしから直近2戦は1勝1分け。「我慢強く守り抜いて、かつ少しずつ得点が増えてきているのが札幌らしい」と、チームの状態が上向いている実感はある。降格圏の19位からの脱出へ向け、今季チームにない複数得点も見据えて全力を尽くす。

 映像で見た17日のルヴァン杯・沼津戦(3〇1)で、MF小林がループシュートを決めた。昨年4月23日の福岡戦、浅野は50メートルの超ロングループを放つもVARで取り消された。同じ札幌ドームでの戦いへ「皆さん、期待しといてください。今年も狙いますよ」と笑った。「明るくし過ぎた」と新潟戦後に銀色に染めた髪と同様、明るい輝きを放ち、2試合ぶりの勝利を呼び込む。

(砂田 秀人)

  〇…MF荒野拓馬が“記念日初勝利”を目指す。広島と対戦する20日に31回目の誕生日を迎える。プロ入り後、バースデー当日に公式戦へ出場したのは21年のルヴァン杯・鹿島戦のみ。同試合では0―3で敗れただけに「大事な1日にしたい。しっかり勝ち点3に向かってやっていって、サポーターに勝ってお祝いしてもらいたい」。最高の1日とすべく、主将としてチームをけん引していく。