創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第20回は斎藤雅樹。

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 斎藤雅樹は平成の巨人を支えた大エースだった。

 1965年2月18日、埼玉県出身。市川口から82年ドラフト1位で入団し、85年にチーム最多の12勝を挙げたが、2軍生活もあった。

 サイドスローが開花したのは89年。5月10日の大洋戦から、現在もプロ野球記録の11試合連続完投勝利を達成した。この間に3試合連続完封があり、100イニング(延長10回が1試合)を投げて、自責点10(失点12)で防御率は0・90だった。

 同年、20勝を挙げ、中日・西本聖と最多勝を分け合ったほか、最優秀防御率、沢村賞などタイトルを総なめ。翌90年も8試合連続完投勝利をマークし、2年連続の20勝で最多勝、最優秀防御率、MVPなどを獲得した。

 93〜97年は5年連続で開幕投手を務め、94〜96年は3年連続で完封勝利。95、96年も最多勝に輝き、92年と合わせて5度の獲得はセ・リーグ最多記録となった。最高勝率3度もリーグ記録。最優秀防御率3度に加え、沢村賞も3度獲得した。

 2001年に引退し、コーチ、2軍監督を歴任。16年に野球殿堂入りを果たしている。