◆明治安田J2リーグ ▽第13節 いわきFC1―0千葉(3日・ハワイアンズスタジアムいわき)

 いわきFCは1―0で千葉を下し、J2で初の3連勝を収めた。後半25分にFW有馬幸太郎(23)が頭で決め先制。退場者が出て数的不利も、守り切り5位をキープした。

 チケット完売と満員のスタジアムで、いわきFCがJ2初の3連勝という新たな歴史を切り開いた。田村雄三監督(41)は「皆さんの声援にも後押しされて、本当に選手たちが最後までタフにプレーしてくれた」と選手たちをねぎらった。

 前半は千葉のハイプレッシャーに苦戦してボールを下げる回数も増えるなど0―0で折り返した。後半は前への展開力を高めて流れをつくると、同25分、左CKからファーサイドのDF照山颯人がヘディングで折り返したボールをFW有馬が頭で押し込んで先制。同32分にはMF下田栄祐が2枚目のイエローカードをもらって退場し、数的不利となったが、体を張った守備で1点差を死守した。

 開幕戦以降はスタメンから外れ、途中出場が続く期間もあった有馬の一発に、指揮官は「FWとして求めることが多い中でしっかりとしたプレッシングなど十分やってくれていわきのサッカーを体現してくれている」と評価。久々にネットを揺らした有馬も「とにかく点じゃない部分で頑張ってきたところがゴールにつながった」と笑顔を見せた。

 6日にはアウェー愛媛戦を迎える。連戦や長距離移動の疲労に加え、この日退場となった下田と累積警告でMF大西悠介が出場停止という厳しい台所事情になる。田村監督は「3連勝の喜びを感じている暇もなかった。時間は限られているけれど、準備していくしかない」と、苦しい中でも勝ち点を積み重ねていく。(秋元 萌佳)