◇高校野球◆春季静岡県大会 ▽準決勝 加藤学園5−3東海大静岡翔洋(3日・草薙)

 準決勝が行われ、昨春県優勝の加藤学園が2年連続で春季東海大会(18日開幕・岐阜)進出を決めた。昨夏県準Vの東海大静岡翔洋を5―3で破った。8回に一挙5得点し、3点差を逆転した。静高との決勝は5日午前11時半から草薙球場で行われる。

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 加藤学園が一丸となり、2連覇王手だ。3点のリードを許した8回にようやく打線がつながった。先頭打者の北條創太三塁手(3年)の左前打を手始めに1点差に詰め寄った。1死満塁、屋海州遊撃手(3年)にスクイズのサインが出る。「何とか点につなげる」と、外角直球を転がした。すると一、二塁間にうまく転がった。二塁走者も生還する“逆転2ランスクイズ”に。自身も一塁に激走、結果的に内野安打となった。「率直に2点を取ることができてうれしい」と感情を高ぶらせた。

 今春のセンバツの試合をテレビで観戦して、チーム内で意識が変わった。新基準バット導入により、全国舞台でも「長打が少なく、バントで走者を進めてという野球になっている」と屋。犠打を苦手としていただけに打撃練習の間にも取り組んだ結果が2年連続の春季東海切符につながった。「自分たちの代では初の東海、行けることができてうれしい」と声を弾ませ、2年連続の春頂点に向け、「やるべきことは変わらない。全力で頑張るだけです」と気を引き締めた。