サーフィン男子で東京五輪銀メダルの五十嵐カノア(木下グループ)が5日、東京・新宿区で行われたランニングイベント「Wings for Life World Run」に駆け付け、取材に応じた。開幕まで3か月を切ったパリ五輪へ「毎日朝起きて、五輪のことを考えている。金メダルの目標が日数的にも近づいてきたのもあって、東京五輪の時と似た五輪のプレッシャーがまた戻ってきた感じ。楽しみ」と胸を高鳴らせた。

 五十嵐はこの日に来日し、深夜にイベント会場に到着。7日にパリ五輪会場のタヒチに向かうことを明かし「波に慣れることもそうだし、自分のイメージトレーニング。早めに行って波が良くても悪くても練習して、どんなコンディションでも準備できるようにする」と狙いを説明した。

 現地では約10日間滞在し、先に現地で合宿を行っている日本代表の松田詩野(TOKIOインカラミ)、稲葉玲王とも練習を行う予定だ。その後にいったん拠点の米国に戻り、再びタヒチに移動。五輪会場での“前哨戦”となるプロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)第6戦のタヒチプロ(22〜31日)に出場する。

 「Wings for Life World Run」はレッドブル社が支援する年に一度のチャリティーランニングイベントで、収益は脊髄損傷の治療方法発見への資金助成に活用されている。全世界で同時刻に一斉にスタートすることが特徴で、五十嵐は「日本では夜だけど、フロリダだったらまだ朝の時間。世界をつなげるイメージが強い」と、イベントの意義を語った。